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社内クーデターで会社を乗っ取る驚きの手口「スタッフが給付金1000万円を自分の口座に…」

 後継者不足などによって、中小企業の休廃業・解散件数は’23年の4万9288件から’24年には6万2695件に急増中だ(東京商工リサーチ調べ)。そんななか中小企業を狙った「企業乗っ取り」も多発している。その悪質な手口とは。

現場を支配、身内による“クーデター乗っ取り”

[日本企業乗っ取り]の最新手口

「あんなことになるとは誰も夢にも思わなかった」と木下さん。ライブハウスは何事もなかったかのように営業中という(※画像はイメージです)

 乗っ取りを企てる者は“身内”にもいる。結果、経営が混乱する事例も少なくない。  都内のライブハウスで長年スタッフを務めてきた木下雄哉さん(仮名・40代)が話す。 「ウチのライブハウスは経営者Dさんと20年来の付き合いのベテランスタッフEによって運営されていました。Eは企画力も営業力もあったし、スタッフやアーティストからも信頼される存在だったのに」  そんなある日、Eは「ライブ企画部門を独立させたい」と申し出てきたという。 「Dさんも快諾し、応援の意味も込めて資金面や実務面でもサポートしていました。でも、今になって思えば、それが“乗っ取り計画”の第一歩でした」(木下さん)