「夜中でも医師が家に来てくれる」サービスが活況に。しかし、その裏には厚労省も問題視するぼろ儲けのカラクリが……
ここ数年、夜間や休日でも自宅に医師が駆けつけてくれる「夜間往診」を扱うウェブサービスが増えている。
「24時間いつでも医師が来てくれて、診察が受けられる。しかも保険適応」
そんな謳い文句で人気を博し、なかには前年比売上が300%、同じく前年比売上が8倍に達すると称するサービスもあるという。
アプリ操作だけで医師が自宅に来てくれるのだから、実際に体調が悪くて医療機関に行けなかったり、急を要する場合にはとてもありがたい存在だろう。なかでも子育て世代からは絶大な支持を得ており、急に子供が熱を出したときなどのために“お守り感覚”でスマホにDLしているケースも珍しくない。
このように医療ジャンルのなかでも急成長分野になっている夜間往診サービスだが、実は医療現場からは、その活況に異を唱える声がある。
「これらは医療保険制度の“バグ”をついた事業ですね」
そう話すのは、総合診療医として関東で訪問診療のクリニックを開業する丸山誠一郎氏(仮名・40代)だ。何が問題なのだろうか?