11月28日は「いいにゃ（11・28）」で「猫と人の日」。いかに猫様が僕らを幸せにしてきたかを再認識するための日だ。猫と出会い、人生が一変してしまった人や成功した経営者たちの話から驚異の“猫力”を解き明かす。 猫との出会いが人生を一変させたと話すのは、作家の仲村清司氏だ。 「20年以上前から僕は重度のうつ病に悩まされていたんです。酷くなると、死の衝動に駆られることも……。 それが、向田さんに出会って回復した。保護活動家の人に紹介してもらったハチワレのメス猫です」 ’10年から同居生活を始めた仲村氏は、返しきれないほどの恩を向田さんから受けた。 「向田さんは賢くて、僕の言葉を理解する。会話が成り立つほどです（笑）。ただ、彼女はかなりのアレルギー体質で月に一度ぐらいのペースで喉が炎症を起こして、血を吐いてしまう……。 ある時、喉が痛すぎて水も飲めなくなって、もう先は長くなさそうだと感じたことがあった。でも、彼女はぐったりしながらも水の入った器にアゴを載せて、飲もうとするんですよね。 僕はうつ病ですぐに死ぬことを考えるけど、彼女に生きることを諦めようという考えは微塵もなかった。頭をカチ割られる思いがしました」