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猫が30歳まで生きる未来……夢の“AIM新薬”はいつ承認される?開発者に聞く

―[猫と暮らす]―
11月28日は「いいにゃ(11・28)」で「猫と人の日」。いかに猫様が僕らを幸せにしてきたかを再認識するための日だ。猫と出会い、人生が一変してしまった人や成功した経営者たちの話から驚異の“猫力”を解き明かす。

猫の寿命を伸ばすAIMの役割

猫と暮らす

AIM医学研究所の代表を務める宮崎徹氏

家猫の寿命は一般に15年程度といわれる。なかには20年以上生きる猫もいるが、近い将来、人間並みに長寿をまっとうする日が来るかもしれない。そのカギを握るのがAIM医学研究所の宮崎徹氏が研究する“AIM新薬”だ。 「人や動物の血中にあるAIMというタンパク質を発見したのは1999年のこと。それから10年かけて、AIMが体内の老廃物を排除する役割の一端を担っていることを突き止めました。 例えるならAIMは粗大ゴミに貼る収集シール。AIMが老廃物にくっついて、老廃物を食べる免疫細胞『マクロファージ』に知らせるわけです。この働きが最も重要になるのが、老廃物をろ過して尿として排出する腎臓。 そのため、初めは人の腎臓病治療を目的に研究を始めたのですが、あるとき獣医師に『猫の腎臓病罹患率はほぼ100%』と聞かされ、猫向けの薬の研究を始めました」

コロナ禍が研究の転機に