更新日:2024年12月16日 15:43

駅から徒歩10分のテーマパーク「昭和ラブホ」がバブリーすぎ。ギラギラ鏡張りの部屋や、ネズミのキャラクター像も…

若者に人気の昭和レトロブーム。なかでも、激動の時代を彩ったラブホテルはユニークでカオスな世界観を醸し出している。廃業や建て替えが進み、“絶滅危惧種”となったそんな古きよきレガシーを愛好家たちと探訪した。 今回は、ライターの逢根あまみ氏に大阪のおすすめのテーマパーク型ラブホを紹介してもらった。

駅から徒歩10分で行ける、バラエティ豊かなラブホ

[昭和ラブホ]遺産巡礼

逢根あまみ氏

昭和・平成ラブホ探訪家として、全国の「昭和遺産ラブホテル」の取材を重ねている関西在住のライターの逢根あまみ氏。10年間の活動で訪れたホテルは700~800軒ほどだというが、中でもおすすめのホテルは大阪・十三のホテル「Q&P」だという。 「まず一番のよさとしては、“立地”です。昭和の趣があるラブホは、郊外に建てられたところが多く、車ありきなんですよ。でも、今の若い方って免許を持ってへんし、車も持ってへんし……みたいなとこあるじゃないですか。ここは十三駅から歩いて10分で行くことができるんです」 もちろん、このホテルの魅力はそれだけではない。 「部屋数が多いんですよね。郊外型だと、大体10~20部屋くらいなんですよ。ここは36部屋もあって、そのどれもにレトロ感があって、見栄えするものばかり。立地と、部屋のバラエティ、高い水準でバランスが取れているなという印象です」 今回、特に逢根氏が気になった部屋を3つ挙げてもらった。

目をひく昭和のバブリーな雰囲気

[昭和ラブホ]遺産巡礼

207号室。キラキラ、いやギラギラとした金色の装飾と鏡張りの部屋に面食らう。まるで「王様」になったような気分でひとときを楽しめる

[昭和ラブホ]遺産巡礼

308号室。子どもがはしゃぎそうなシャチや壁紙にプリントされた湖畔、ネズミのキャラクター像など、よく見るとカオス

「まず、私が大好きな部屋である207号室。昭和のバブリーな雰囲気を残すきらびやかなデザインはもちろん、こんなに必要かな? という照明の多さなど、いい意味でムダが多くて、このホテルの『美学』が感じられます。次に、308号室。ここは、入ってすぐにシャチがいるんですよ。ボタンもついているんですけど……あれ、動かないですね。このあたりも昭和遺産ラブホのご愛嬌っていうことで(笑)」 これだけでもアッと驚く為五郎だが……驚くのは早い。