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「8月20日富士山噴火説」、専門家の考えは?南海トラフ地震との密接な関係も

富士山の噴火に備える「ハザードマップ」が今年17年ぶりに改定された。最新の研究では、従来予想の2倍の規模の被害が出るという。そんななか、巷でまことしやかに囁かれる「8月20日噴火説」。もし富士山大噴火が起きたらどうするか? 未曽有の災害に備える術はあるのか

300年間マグマをため、噴火はスタンバイ状態。’40年までには起きる!

富士山大噴火

活火山である富士山には地殻変動を調べるさまざまなセンサーが設置、常に監視下に置かれており、突如噴火することは考えづらい

 肝心の噴火の可能性を、火山研究の専門家はどう見ているのか。 「富士山は日本最大の活火山であり、直近の噴火は1707年の宝永の大噴火。これは文字で記録されている中では史上2番目の規模です。その前の噴火は1511年ですから、200年間マグマをためて大爆発したことになります。以来、300年間マグマをため続けて現在に至っており、富士山は噴火スタンバイ状態と言えます」  淡々とクライシスを語る火山学者・鎌田浩毅氏の言葉は、あまりにもショッキングだ。 「富士山の地下20㎞には、マグマをためた『マグマだまり』があり、単純計算すればすでに前回の宝永の大噴火と比べて5割増のマグマがここに存在しますが、’11年の東日本大震災の影響により、さらに噴火しやすい状態になっています」  かの震災で日本列島は東西方向に5mも伸長したため、マグマだまりの直上の岩盤も引っ張られてストレスがかかっていると言う。 「つまり、今までマグマにかかっていた圧力が減ったということ。もともとマグマの中には、重さの比率で言うと5%ほどの水分が含まれていて、高圧下で溶け込んでいます。それが減圧されると、押し込められていた水分が解放されて気泡になります。その際に体積は1000倍以上に膨張し、その力でマグマだまりの上の岩盤を破壊し、噴火に至るんですよ」

富士山の噴火と南海トラフ地震に密接な関係が!?

富士山大噴火

地下15㎞で(a)低周波地震が起きると(b)→(c)と段階を踏む。微弱な揺れだが、マグマの動きを捕捉できる

 加えて、富士山の噴火は周期100年で起きている南海トラフ地震と密接な関係があり、この地震は2030年代の10年間に確実に起きるだろうと鎌田氏は言う。  現実味を帯びて迫りくる富士山噴火。これに伴う被害総額は、政府の試算では2兆5000億円とされているが、鎌田氏は懐疑的だ。 「溶岩流は小田原まで達して半月は冷えず、火山灰は都心にも降り積もって1か月は舞い上がる。地震は短期間の揺れで終わりますが、火山は年単位で活動が続きます。未知の経験なので、誰もシミュレーションできていません」  そのため必ず想定外の事態が生じ被害額は跳ね上がるという。
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