ライフ

「救急車に乗りたくない」コロナ失職のホームレス20代男性、ケガより治療費に驚愕

 年収と健康には因果関係がある――近年、さまざまな研究によってそんな事実から明らかにされてきた。格差が広がる日本でも問題視され始めた「健康格差」が今、新型コロナの影響で深刻化している。残酷なまでに広がりだした“命の格差”の実態に追る。まずはホームレス生活を余儀なくされた20代男性の実例から。

コロナ失職でホームレスに。突然、路上で倒れて救急搬送

年収×健康 残酷な格差

池袋サンシャインシティ近くの倒れた現場を指さす福地さん。数日間は血の痕が赤黒く残っていたとか

「日銭を稼ぐのに必死だった頃は、健康まで気を使う余裕はなかったです」  そう話すのは福地義彦さん(仮名・27歳)。昨年コロナの影響による派遣切りで、寮を追い出されて、ホームレス生活を送っていた。 「日雇い仕事が見つかったときは現場近くのネカフェに泊まり、見つからない日は公園で野宿をしてました。健康には自信があったので、早朝から深夜まで働く日もあって。宿代を捻出するために食事はカップラーメンや激安弁当を数日に分けて食ったりしてましたね」  そんな生活が2か月も続くと体が悲鳴を上げる。結果的に生活困窮者の保護施設に助けを求めて身を寄せることに。だが、4日後に池袋の路上で倒れてしまったとか。 「住む場所が見つかった安堵からか、意識が遠のいて倒れたときに後頭部を地面に強打。気づくと血だらけに。ショックと悪寒で動けない僕のもとに心配した通行人が集まって、救急車を呼ぶほどの大ごとになってしまった」

ケガよりも治療費の心配

 ケガの具合よりも、治療費の心配のほうが大きかったという。 「意識はあったので帰ろうとしたら、『もし亡くなられたら我々の責任にもなる』と言われて救急車に乗り、病院に救急搬送。原因は栄養失調による貧血でした。CT検査だけして、MRI検査や入院などは断固拒否。所持金もなかったので後日精算でお願いしたんです」
次のページ
請求書を見て驚愕
1
2
3
4
週刊SPA!10/5号(9/28発売)

表紙の人/ TIF選抜

電子雑誌版も発売中!
詳細・購入はこちらから
※バックナンバーもいつでも買って、すぐ読める!
Cxenseレコメンドウィジェット
おすすめ記事