中古車販売大手・ビッグモーターの不正の背景には、パワハラ気質の「社訓」があったのは周知の事実。企業がブラックなら社訓もブラック、その逆も然り。ビッグモーターが図らずも証明した格好だ。そこで、社訓からブラック職場の重症度を読み解く術を、実例を交えて紹介する！ 夏の甲子園で優勝した慶應高校の自由な校風が話題となったが、反発も根強い。社訓のブラック度に劣らないのが、未来を担う子供たちの学び舎の校則だ。校則研究の第一人者である内田良氏は、校則と社訓には深い関連性が窺えると指摘する。 「最たる例が、『腕まくり禁止』『マスクの色は白限定』など、装いに関する校則。自由の容認が組織の風紀を乱すという考えが教育現場の根幹にあり、個性や多様性はトラブルの元凶として否定される。会社のリクルートスーツ同様、全員一緒が美しく、正しいとされているのです」