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ブラック職場から抜け出せない“中年バイト”の絶望。会社の仕打ちはこんなにひどい

 若者たちの間で広がった“バ畜”という言葉。社畜のように、バイトで身を粉にして働く状況を指すというが、より一層切実なのが“中年バ畜”だ。  ブラックな職場から抜け出せない、中年フリーターたちの絶望とは――?

中年バイトの多くは、就職氷河期世代

[絶望の中年バイト]職場ルポ

※画像はイメージです(以下同)

 人手不足が叫ばれ、“選ばなければ仕事はある”世にあっても、不利な待遇を甘受せざるを得ない中年バイト。  総務省統計局によると、35〜55歳のバイト従事者は約500万人に上る。その実態を取材してきた労働経済ジャーナリストの小林美希氏は彼らを取り巻く状況をこう話す。 「中年バイトの多くは、現時点で40代〜50代前半の就職氷河期世代に当てはまります。  この世代は大卒者の2人に1人が新卒の段階でうまくいかず、非正規雇用のまま職場を転々としてきた人や、正社員に採用されても過酷な職場環境で心身を壊しフリーターにならざるを得なかった人も多い。  人手不足で超売り手市場の若者とは異なり、中年バイトは『今の職場を失ったらあとがない』と追い詰められやすく、経営者に足元を見られて不利な条件で働かされるケースも少なくありません」

退職代行業者が見た“中年バイト”の悲哀