仕事

「28連勤が半年続いている」52歳飲食店バイトの悲鳴。深夜はワンオペでボロボロ…それでも働かなければいけない理由

 若者たちの間で広がった“バ畜”という言葉。社畜のように、バイトで身を粉にして働く状況を指すというが、より一層切実なのが“中年バ畜”だ。ブラックな職場から抜け出せない、中年フリーターたちの絶望とは――?

人手不足に悩まされる“中年バ畜”

[絶望の中年バイト]職場ルポ

郷田隆史さん(仮名)/3年前まで、製造会社の正社員だったが、コロナで失職し、それが理由で離婚。子供の養育費を払うためバ畜となる

 現在52歳の郷田隆史さん(仮名)は、3年前から都内の24時間営業の飲食チェーンで働く中年フリーター。時給1600円で、月50万円以上稼ぐが、「とにかく人手が足りなくて辛い」と嘆く。 「最近は若者どころか、1〜2年前までは大勢いたベトナム人も辞めていくありさまで、深夜帯はワンオペにならざるを得ません」  郷田さんは10卓以上ある店内で調理から会計まで1人でこなし、バイトにもかかわらず売り上げの入金まで行う。

「用を足すときもトイレのドアは全開」

[絶望の中年バイト]職場ルポ

※画像はイメージです(以下同)

「ワンオペのときは、客の入店音を聞き漏らさないよう、用を足すときもトイレのドアは全開。店内には本社に直接連絡できる緊急用ボタンがあるのですが、券売機が故障したときも、酔っぱらいに絡まれたときも、ボタンを押してもまったく応答がなかった。頼りになんてなりません。最近は水道が壊れて本社に修理依頼を出しましたが、放置されてかれこれ1か月は水が出っぱなし。末期状態です」
次のページ
28連勤もザラ…郷田さんの“衝撃の生活”
1
2
おすすめ記事