3畳のゴミ屋敷でフェラガモを着る51歳男、寿町のファッションモンスター/國友公司
vol.04/ルポライター 國友公司
「俺、ファッションモンスターだから。ヨロシク」
日本三大ドヤ街のひとつである横浜の寿町で、僕は知らないおじさんにいきなり声をかけられた。そのいで立ちは、たしかに寿町らしからぬものだった。黒のブーツに黒のスキニーパンツ。フェラガモのトレンチコートの下にアルマーニのセーターを覗かせ、極めつきにモンスターエナジーのキャップをかぶっている。「kanji」と名乗る51歳の男はまさに「寿町のファッションモンスター」だったのだ。
「そんな高そうな服、どこで手に入れるんですか?」
kanjiは寿町に住む大多数の高齢者と同じく、生活保護を受給しながらドヤと呼ばれる簡易宿泊所に暮らしていた。
「大通り公園でたまにバザーがあるんだよ。あとはそのへんで拾ったりね」
後で知ることになるが、異常なまでの収集癖を持つkanji。このときすでに電子レンジを積んだソファチェアをフェラガモ姿で一生懸命に引きずっていた。
1992年生まれ。栃木県那須の温泉地で育つ。筑波大学芸術専門学群在学中よりライター活動を始める。
2018年、西成のドヤ街で生活した日々を綴った『ルポ西成 七十八日間ドヤ街生活』(彩図社)でデビュー。ライターとして取材地に赴き、その地に長らく身を置く取材スタイルを好む。著書に『ルポ歌舞伎町』、『ルポ路上生活』(KADOKAWA)、『ワイルドサイド漂流記』(文藝春秋)がある。X:@onkunion
異常な収集癖を持つ、寿町のファッションモンスターのお宅訪問
「そんな高そうな服、どこで手に入れるんですか?」
kanjiは寿町に住む大多数の高齢者と同じく、生活保護を受給しながらドヤと呼ばれる簡易宿泊所に暮らしていた。
「大通り公園でたまにバザーがあるんだよ。あとはそのへんで拾ったりね」
後で知ることになるが、異常なまでの収集癖を持つkanji。このときすでに電子レンジを積んだソファチェアをフェラガモ姿で一生懸命に引きずっていた。
1992年生まれ。栃木県那須の温泉地で育つ。筑波大学芸術専門学群在学中よりライター活動を始める。
2018年、西成のドヤ街で生活した日々を綴った『ルポ西成 七十八日間ドヤ街生活』(彩図社)でデビュー。ライターとして取材地に赴き、その地に長らく身を置く取材スタイルを好む。著書に『ルポ歌舞伎町』、『ルポ路上生活』(KADOKAWA)、『ワイルドサイド漂流記』(文藝春秋)がある。X:@onkunion 

