更新日:2024年12月16日 15:31

「会社は僕に何をしてくれる?」困った若手社員の思考パターンに驚き

ただの若さゆえの過ち、ではない――。今、周囲の大人から困惑や反感を招く、老害ならぬ[若害]が増えている。だが、一口に若害といえども、その傾向はさまざま。あなたの周りにいるのはどの若害かチェックしよう。

私はお客さま型「この会社はどんな学びを提供してくれるかな?」

増殖![若害]の実態少子化ゆえに子供が尊重されており、社会のあらゆるシーンで厚遇されてきたので、会社に入ってもそのお客さま体質が抜けないのがこのタイプの特徴だ。 「彼らは例えば高校、大学のオープンキャンパスでも『うちの学校に来てください』と、常にもてなされてきた世代。結果、ずっと学生気分で『会社は私に対して何をしてくれるんだろう?』と上から目線で会社を見ています」(金沢大学の金間大介氏) また、同期集団との繫がりが強いので、わからないことは何でも同期と共有。ときには上司からの質問でさえも「どう答えればいい?」と質問することも。 「上司の接し方にしても、仕事量にしても、自分への“フィット感”を職場に求めています。なので、そこから少しでもずれると、悪質な場合はSNSなどに投稿されるリスクもあるので注意しましょう」(芝浦工業大学の原田曜平氏) さながら、会社を自分の成長のための学校のように捉えている彼らと、中高年の社会通念とはかなり違う。 「キャリアを会社に預けている感覚はなく、『とりあえずやってみて』は通じません。彼らは“納得コストが高い”ので、時間がかかります。本人が納得できる、その仕事の意義を説く『意味づけ力』が上の世代には問われています」(人材コンサルタントの安藤健氏)

人の迷惑顧みない型「その日は家族と出かけるので無理ですね」

増殖![若害]の実態生まれたときから、「男女参画」「ワークライフバランス」などの概念が根づいている時代を生きているので、自分の時間を大切にする傾向はひときわ強い。 「公私混同ではなく、仕事がプライベートを超えることはほとんどありません。例えば、何かトラブルがあり、部署全体で対処するべく『今日ばかりは残業してほしい』と思うようなときも、もし彼らに先約があれば『用事があるので』などと、ドライにスルーされてしまうことのほうが多いでしょう。プライベートを調整してまで、仕事に重きを置こうとはまったく思っていないので、そもそも『会社のために』を期待すること自体を諦めましょう」(原田氏) しかし、今どきの若者と上の世代とでは、ワークライフバランスの意味に大きな隔たりがあるという。 「彼らが定時で帰って何をしているかというと、別に熱心に趣味に時間を費やしているとかはまったくなく、YouTubeやNetflix、SNSを見ているんです。特にやりたいことはないし、残業をしたくない積極的な理由もない。自分のメンタルの安定を、圧のかかる残業で崩したくないだけなんです」(金間氏) 彼らにとって残業は誰かがやってくれるものなのだ。

打たれ弱すぎ型「素敵な同期と一緒に働けて本当に嬉しいです」