世帯年収1000万円でも1割が「貯蓄ゼロ」のワケ。いくらあれば安心なのか?
インフレが加速し、これまで「勝ち組」と称されてきたパワーカップルも悲鳴を上げ始めた。だが、知恵とやる気さえあれば世帯年収2000万円も夢じゃない!
ニッセイ基礎研究所によると、「パワーカップル」の定義は夫と妻の収入が足して1400万円を超える共働き世帯のことだという。共働き世帯の平均年収が830万円のため、これに比べるとはるかに収入面で優位に立っているのがわかるだろう。
近年、パワーカップルは住宅やクルマを購入するなど消費意欲が旺盛で、景気のけん引役として持てはやされてきたが、ここにきてそんな彼らを取り巻く環境が大きく変化してきているという。ファイナンシャルプランナーの加藤梨里氏が話す。
「ここ20年で税負担や社会保険料が大幅に増えたうえ、物価高で生活費や住宅費などの固定費も上昇しています。また、パワーカップルの子育て世帯であれば授業料の値上げだけでなく、過熱する中学受験対策のための教育費など負担が増え続けています」