更新日:2025年09月24日 14:56
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【棚橋弘至 vol.3】逆境に燃える! 選手兼社長ゆえのポジティブマインドとは?

「~らしさ」って使いますよね。例えばプロレスラーなら「若手らしさ」とか。この言葉は何かと厄介で、どっちかというと僕は苦手です。  なぜか? 他人の勝手なイメージに、なぜ合わせる必要があるのかと考えてしまうからです。
トップロープより愛をこめて

棚橋弘至 ©新日本プロレス

 今年、僕に降りかかってきてたのは「社長らしさ」。新日本プロレスの社長に就任して半年が過ぎようとしていますが、まだ「社長らしさ」という言葉に翻弄されがち。ただ、せめて「棚橋らしい」社長になりたいところです。  そもそも僕が理想とする社長とは? ずばり「覚悟」の量が違う人。「どんな不測の事態が起きようとも会社を守る!」という覇気を出し続ける人です。精いっぱいやらせていただきます。しかしながら、「長」が付くものは、小学校の班長以来(笑)。班長の次が社長(飛び級)……。

覚悟と勝算の人、木谷高明オーナー

 さて、僕の身近な社長といえば、新日本プロレスのオーナー会社・ブシロードで社長を務める木谷高明さん。’12年に新日本はカードゲームを主流とするブシロードグループの一員となりました。なんでカードゲームの会社がプロレスの親会社に!?と当時は驚きましたが、木谷さんには「覚悟」と「勝算」があったんですね。カードゲームというキャラクタービジネスとプロレスの親和性、大量の広告宣伝による新日本の知名度アップ……。社長たるもの不良債権をおいそれと抱えるわけにはいきませんが、「覚悟」と「勝算」をもって成功への道を切り開いてきたわけです。このご恩は本当に計り知れません。
トップロープより愛をこめて

会社に出社するときはスーツにリュックが多いです。初々しい感じを狙う47歳 ©新日本プロレス

 実は最近の新日本プロレスは長年トップの一角だったオカダ・カズチカの移籍など人材流出が続いています。普通だったら「社長らしく」、この事態を憂い、焦ってしまうかもしれません。  しかし、僕はこの逆境にこそ勝算の芽があると睨んでいます。というのも、プロレス界ではこういうときほど新たなスターが生まれる“好機”だからです。真のプロレスラーは上が抜けたときほど“自分がもっと輝ける”と燃えるもの。これに気づけるのは“選手兼社長”であることの最大のメリットかもしれません。  棚橋は若手の頃、暗黙の了解である、黒のショートタイツを勝手に卒業したり、団体の「エース」を自分から名乗ったりと向こう見ずで自由奔放さが売りでした。  そんな僕が「社長らしさ」にとらわれる必要はないはず。木谷さんのような柔軟な発想で、この逆境を切り開いていきたいと思っています。もちろん、そのためには頂点へ上ろうとする選手たちのバックアップも欠かせません。  ’24年前半は「らしさ」にとらわれて思うように力を出し切れなかった皆さん、後半戦は盛り返していきましょう!と、金髪ロン毛の社長は、申しております。

今週のオレ社訓 ~This Week’s LESSON~

役職や周囲のイメージにとらわれず、自分の感覚を信じるべし <文/棚橋弘至 写真/©新日本プロレス>
1976年生まれ。新日本プロレスの第11代社長(’23年12月就任)。’26年1月4日を以て現役を引退。キャッチコピーは「100年に一人の逸材」