作家・橘玲氏がずっと賃貸派であるワケ。「マイホーム信仰は自己満足です」

不動産価格の上昇が止まらない。もはや“東京住まい”が贅沢なライフスタイルとなった今、溢れるように人が流出している。東京砂漠の悲しき実態とは!?

今後、経済格差は開く一方

AdobeStock_542098924

写真はイメージ

「東京に限らず、ニューヨーク、ロサンゼルス、ロンドン、北京、上海、シドニーなど、世界的な有名都市はどこも地価高騰して、庶民が郊外に移らざるを得ない状況になっています。今後も経済格差は開く一方で、この流れは避けられないでしょう」 そう非情な現実を語るのは、ベストセラー作家の橘玲氏。4月に北京を旅行した際には、現地の知人たちから異常な不動産バブルの状況を聞いたという。 「中国の都市部ではふつうの庶民でも億万長者になるほど不動産価格が上がっていて、富裕層のお金が海外に向かっています。低成長が長すぎた日本人にとっては地獄の円安ですが、彼らにとって東京の物件は他国に比べて割安感もあり、相当に魅力的なのです」 パワーカップルですら手の届かないタワマンがお得感すらあるとは、令和を生きる東京在住のロスジェネ世代の絶望は深まるばかりだ。

日本人が諦めるべきものは?