「銃撃事件以来、まるで“反社”のような扱い」旧統一教会の現役二世信者たちの胸中

世間を震撼させた安倍元首相銃撃事件からもうすぐ2年。事件後は、旧統一教会の暗部が大々的に報道され、付随するように宗教二世問題が取り沙汰された。この機を逃すまいと、多くの当事者たちが、幼少期から受けた貧困や洗脳の被害を訴えてきた。   ‘23年10月に旧統一教会への解散命令が請求され、12月に被害者救済法が成立。‘24年4月には、こども家庭庁が、宗教二世への虐待を巡る実態調査結果を公表した。そうして世の中が少しずつ変わり始めるなか、宗教二世たちを取り巻く環境はどう変化したのか? 事件後、約2年の変化を追った。
ルポ[宗教二世のその後]

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「教団に残る」選択をした現役二世信者たちの胸中

「銃撃事件以来、信者という立場をより周囲に隠すようになりましたね。それまでは『キリスト教関係です』とか言ってごまかせたけど、今はそう言うだけで相手がピンときてしまうので……」 そう話すのは、旧統一教会の現役二世信者の男性Aさん。一世信者の両親のもとに生まれ、教団内で「祝福二世」と呼ばれる存在として育った。