出世した人ほど、定年で“老害”になりやすい。転職や再雇用でうまくいくシニアの武器とは?

日本の会社員の多くは一つの会社にしがみつき、つらい毎日を耐えている。そんな会社員たちに、日本企業文化に精通する著名人が「カッコイイ辞め方」を伝授する!

老害にならない会社の辞め方とは

[会社員の終わり方]

写真はイメージ

「定年75歳制が現実味を帯びてきたように、超高齢化が進み、人手不足が叫ばれる日本ではシニア人材を活躍させるほかはありません」 900人超の会社員へのインタビューなど、広範なフィールドワークを下敷きに日本の企業社会を鋭く分析してきた健康社会学者の河合薫氏はこう話した。だが、会社におけるおじさん文化の弊害を指摘してきた河合氏にしては、意外な言葉とも思える。 「ただ、シニアなら誰でも活躍できるわけではない。問題なのは“塩漬けおじさん”。運命共同体的な性格が色濃い日本の組織では、その会社特有の思考パターン=“塩”を理解し、実践する人ほど重宝され、出世する。しかも偉くなるほど、“塩”の恩恵として特別待遇を受け、周囲はヨイショします。 一方でアウェー耐性は脆弱化するので、定年後再雇用や転職で新たな職場に行ってもどう立ち回っていいのかわからないのです」

シニアが秘めたポテンシャルが重要に