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鶴瓶や爆笑問題も絶賛!苦節20年でR-1チャンピオンになった、街裏ぴんくとは何者か

 地下芸人だった男が一夜にしてピン芸人の頂点にのし上がった。噓をまるで事実のように語る“ファンタジー漫談”は笑福亭鶴瓶や爆笑問題にも支持される実力派だ。学生時代を含めると芸歴20年、“面白い噓”をつき続ける男の素顔とは!? 同じ丸刈りの作家・爪切男がインタビュアーとして迫った。

内弁慶で妄想好きな子供が芸人に

エッジ101522 どぎついピンクのスーツを着込んだ110㎏の巨漢は「ちょっと聞いてくださいよ」と切り出し、汗だくでまくしたてる。「ここまで喋ったら信じるやろ」と啖呵を切ると劇場はどっと沸く。その男、街裏ぴんくが熱弁するのは、めくるめく“噓の世界”だ。  今年、街裏はピン芸人の賞レース『R-1グランプリ』で優勝を果たし、ますます注目を集めている。今回インタビュアーを務めるのは、ファンを公言する作家の爪切男。“おもろい話”を作る同志として、街裏ぴんくの“本当”に迫った。 ──地下芸人時代の街裏さんの漫談を観てました。『R-1』の優勝は感慨深かったです。 街裏:ホンマですか、ありがとうございます。優勝するまでかなり時間かかってしまいました。 ──『R-1』では、街裏さん自身が「モーニング娘。の幻の初期メンバーだった」や「温水プールで石川啄木に会った」などと、明らかな噓を実体験のごとく話しました。  噓が噓を呼ぶ虚構のストーリーなのに妙にリアルで、気づいたら抱腹絶倒させられている。この話術は才能なのか、それとも努力の賜物なのか……。街裏さんは子供の頃から“噓つき”でした? 街裏:そんなことないですよ! めちゃくちゃ内気な子供で集団に交ざれなくて、習い事も全然続かないし、幼稚園時代はイジメられっ子でしたから。 ──今の風貌からは想像もつかないですね。 街裏:当時はガリガリでした。でも内弁慶で、親戚のおっちゃんが来るたびに、小咄を披露してましたね。一人遊びばかりしてる妄想好きの少年でした。 ──引っ込み思案な少年が、どうしてまた芸人になろうと? 街裏:小4のときに転機が訪れまして。その頃ようやく友達が2人できて、その子らの前で当時はやっていた藤井隆さんの「体の一部がホット! ホット!」を披露したんです。    そしたらクラスのお楽しみ会で「アレやってや」と振られて。勇気を出して全力でやったら大ウケし、その日からお笑い担当になりました。それで調子に乗ったら太りだしたんです(笑)。

松本人志への憧れ