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「生ビールの中身を減らして、重いジョッキに」飲食チェーンの“バレない値上げ”手法とは

 あらゆるものが値上げラッシュで市井の人々の悲鳴がこだまする一方で、価格はそのままにこっそり内容量を減らすステルス値上げも加速中だ。業界の内情を知る人々に直撃し、“上げ底弁当”もびっくりの話を聞いた。

悩む飲食チェーン、ひそかに量と質を下げる手法

[ステルス値上げ]の内幕

飲食店コンサルタント・石田義昭氏

 SNSでは「量を減らすくらいなら値上げして」という声が目立つ。それでも飲食店がステルス値上げに踏み切る理由を、飲食店コンサルタントの石田義昭氏に聞いた。 「例えば、低価格ブランド代表のサイゼリヤは薄利多売が基本。’21年から人気メニューである辛味チキンの本数を減らし、今年の決算会見でも“値上げしない宣言”が話題となりました。結局、値上げをすると露骨に客足が遠のいてしまうんです。消費者からすると冷めるようなステルス値上げも一概に悪手とは言えません」