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「一発で横綱昇進を決めます!」連日満員の相撲をリードする大関・琴櫻が、綱取りを語る

 相撲界があの“若貴ブーム”以来の活況に沸きに沸いている。牽引するのは、祖父は横綱、父は関脇の角界の新サラブレッド。初場所で綱取りが進み、春には大きな櫻が咲くか。  注目大関の軌跡に迫った。

基礎の重要性を再認識して掴んだ初優勝

エッジ0106 今、脈々と受け継がれてきた“角界の蕾”が、桜花爛漫を迎えている――。  ’24年1月場所後に、新大関に昇進した琴櫻関。5月の夏場所からは父から継いだ「琴ノ若」から、横綱だった祖父の四股名「琴櫻」に改めて土俵を踏んだ。  ’24年11月九州場所の千秋楽では大関・豊昇龍との激闘を制して、悲願の初優勝。九州場所終了後、九州各地や関西などを回る冬巡業中に、これまでの闘いぶりや、「綱取り」への決意を語ってもらった。 ――まずは九州場所での初優勝、おめでとうございます。冬巡業中は朝稽古や取組のときに、ファンから大きな声援が飛んでいました。 琴櫻:初優勝から1か月ほどが過ぎましたが、巡業地などでたくさんの人から「おめでとう!」「よかったね!」と祝福していただいて、「本当に優勝したんだな……」と実感しています。ですが、自分の中ではそれはすでに「先場所のこと」と捉えることにしているんです。 ――巡業の朝稽古でも、土俵下で黙々とゴムチューブを使ったトレーニングをしたり、常に体を動かしている姿が印象的です。 琴櫻:’24年の春場所から大関として土俵に上がって、自分が考えているような相撲がなかなか取れなくて、悔しい思いをしていました。改めて、「相撲は基礎が大切だな」と。  四股を踏むことやテッポウといった基礎に加えて、トレーニングにも比重をかけてきたことが、’24年11月九州場所での初優勝につながったと思っています。

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