更新日:2025年01月23日 01:29
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石丸伸二旋風のウラに、選挙プランナー藤川晋之助氏がいた。「政治家がどうなろうと関係ない」と語る“選挙の神様”

“選挙の神様”と称される藤川晋之助氏。  議員や議員秘書としての数々の経験を武器に勝利を重ねる引く手あまたの選挙プランナーだ。兵庫県知事選におけるPR会社の炎上で、図らずもますます注目が集まる「黒子」の存在。藤川氏はその世界でいかにして“神様”になったのか。足跡を振り返ってもらった。

予想外の選挙の裏にいた“選挙の神様”

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背景写真/kai・K@zuTa・yosh・Ystudio・’90 Bantam(PIXTA)

 今、選挙がおもしろい。  ’24年、7月の都知事選ではダークホースだった石丸伸二氏が大躍進を遂げ、9月の自民党総裁選では史上初の女性首相誕生まであと一歩に。それら予想外の選挙に関わっていたのが“選挙の神様”こと藤川晋之助氏。これまで参謀として戦ってきた選挙は146戦に上り、130勝16敗という圧倒的な勝率を誇る。  ’22年、東京維新の会事務局長を辞すと、齢70にして日本政治の中枢である東京・永田町に「藤川選挙戦略研究所」を構え、選挙プランナーとして党派を超えた活動を始めた。 「選挙」で「政治」を変えようと奮闘する藤川氏の半生に迫る。 ──都知事選では石丸氏陣営の選対事務局長を務めました。「石丸旋風」を巻き起こし、約165万票を獲得。この結果を予想されていたのでしょうか? 藤川:出馬前、石丸さんの東京での知名度を世論調査したら、たったの15%。  そうなると、これでは取れてもせいぜい50万票だろうと思っていました。負け戦になるのがわかっていたが、ドトールコーヒー創業者の鳥羽博道さんから「彼はいい男だ。ぜひとも助けてやってくれ」とお願いされ、引き受けざるを得ませんでした。  ただ彼は広島県安芸高田市長の職を辞すまでは、「政治活動は一切してほしくない」と言い、東京に出てこない。さすがにこれはマズいと「一度でいいから上京してきてくれ」と呼び寄せ、写真やネット広告のための動画を撮影しました。  市議会と激しく論争する彼の動画がネットに出回ってから、YouTube界隈では人気だったのは知っていたので、思い切って政治活動費1億円のうち、半分をネット広告に注ぎ込んだ。すると、数日で都内の知名度が60%に急上昇。これは蓮舫さんを抜ける、地殻変動を起こせると確信した瞬間でした。

石丸氏の発言は偽りのない本音