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年収500万円世帯が行ける「家族旅行の限界値」はどこ?海外も無理ではないけど…

増税、社会保険料の引き上げにより、同じ年収500万円でも、10年前は28万9000円だった手取り月収が、現在28万円にまで目減り。また、物価高による食費、水道光熱費など固定費等の増大で、生活に必要な最低限の費用を除くと、預貯金できる金額は月1万8200円という惨状。年収500万円世帯の家計簿は火の車というのが実状だ。

限界値はマニラ3泊4日で朝4時台発の便

年収500万円[中流貧民]の限界値

マニラ中心地のホテルでも、一泊5000円ほどで滞在可能。ただし、外務省HPにて注意喚起されるなど、治安の面では不安要素も

FPの横山光昭氏の試算によれば、「夫婦2人で妻は専業主婦、小学生の子供1人の家庭」を持つ、世帯年収500万円男性が旅行などの「娯楽費」にかけられる金額は月2800円。預貯金の1万8200円から捻出した“余剰金8400円”を合わせた1万1200円が限界値となる。10年前の同様の試算では、年収500万円男がかけられる旅行代は22万5000円で「インドネシア・バリ島に5泊6日」が可能だった。しかし、今回試算した額は娯楽費が月2800円、余剰金を足しても13万4400円しかない。 年収500万円[中流貧民]の限界値 年収500万円[中流貧民]の限界値子どもの夏休み(8月)を想定し、トラベルジャーナリストの橋賀秀紀氏に家族旅行の限界値を聞いた。 「航空券検索サイトでかなり必死に探す必要はありますが、同予算でも8月に海外旅行が可能です。場所は、フィリピンのマニラ。3人分の往復(8月2日に日本発~5日に日本着)の飛行機代が最安値6万7800円であり、マニラのホテルに3泊1万7457円で泊まれます。残りの滞在費は約5万円あるので、国内での移動費(Uber)や物価が安いフィリピンなら十分楽しめます」 ただし、最終日は超過酷。3泊目は、せっかく予約した宿にも泊まれず治安の悪いマニラ市中で深夜まで過ごしたあと、午前4時台の飛行機で帰るハメに。幼い子どもを抱えた妻からの猛抗議は避けられないだろう。 そこで無理に海外旅行にこだわらずに、国内旅行という選択肢も。 「国内なら余剰金を使わずに旅行できます」と橋賀氏が続けて話す。 「とはいえ、飛行機や新幹線を使えば、即予算オーバー。必然的に移動手段は在来線か格安レンタカーです。東京駅を始点と考えると目的地は関東近郊の近場が限界ライン。私のオススメは日光の鬼怒川温泉1泊プランですね。 金券ショップなどで東武鉄道の株主優待券を手に入れれば、交通費は1人往復約1600円で済み、早めに予約して素泊まり1泊1万5000円の宿を確保。残りの予算約1万円で日帰り入浴と食事ぐらいは楽しめます。ただ、このプランの場合には、土日祝日は避ける必要がありますね」 もしも、体力に相当自信があるなら今、話題の大阪・関西万博も、軽自動車限定の1日2200円の格安レンタカーを借りて、下道で片道13時間かけて向かえば、実現は可能。ただ、こちらも妻の侮蔑の視線を避けることはできない。 年収500万円男にとって年1回の家族旅行すら、相当の覚悟と努力が必要だ。

アプリの進化でパパ活エリアは拡大!?