母子の命を救う制度は、なぜ法制化されないのか? 内密出産の制度化を目指し奔走する議員を直撃
生後間もない赤ちゃんの遺棄事件が相次ぐ中、熊本に続き東京でも運用が始まった「赤ちゃんポスト」や、匿名で出産できる「内密出産」に注目が集まっている。母子を苦しめるのは男性か、それとも社会か。最前線に迫った。
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’07年に熊本の慈恵病院で国内初の赤ちゃんポストが開設されてから18年。同病院では’19年に内密出産が導入されたが、費用は病院の持ち出しだ。
母と子を守るこのような動きに対して、なぜ法整備が進まないのだろうか。内密出産の制度化を目指し奔走する、国民民主党の伊藤たかえ氏に現状を聞いた。
「制度化を目指す中で、慈恵病院の蓮田健院長とよくお話をします。蓮田さんは、『赤ちゃんポストに預けられる赤ちゃんの大半が、へその緒がついたままなんだ。医療的介助のない出産は母子ともに危険で、本当にあり得ない。行政からは法律違反になるかもしれないと言われているけれど、僕は医者だから。内密出産を始めます』とおっしゃっていて。そのような覚悟のもとで国内初の内密出産による赤ちゃんが生まれたのです」
当時、母親の情報を知っている病院側が、母親の名前を空欄のまま出生届を代理で提出することが、刑法157条の公正証書原本不実記載罪に抵触する可能性があった。
「そのほかにも、出産時に帝王切開になり母親が亡くなった場合、病院側がのちに家族から損害賠償請求訴訟を起こされる可能性があります。また、子供の出自に関する重要度の高い情報の保管を民間の病院に託していいのかなど、まさに問題が山積みでした」
母子の命を救う制度は、なぜ法制化されないのか?
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伊藤たかえ氏
