更新日:2025年10月28日 17:52
エンタメ

棚橋がたどり着いたプロレス動画マーケティング!「たまたま出会う」を届ける努力/棚橋弘至 vol.49

新日本プロレスの人気プロレスラーにして「100年に一人の逸材」と言わしめ、第11代社長(’23年12月就任)も務める棚橋弘至が、日々の激務のなかでひらめいたビジネス哲学を綴っていく。今回は棚橋流マーケティングについて。棚橋社長はいったいどんな結論に至ったのか。(以下、棚橋弘至氏の寄稿)

プロレスと出会う「たまたま」を、意図的に増やす

 動画マーケティングという言葉が一般的になって久しいですが、プロレス業界においても、その波は確実に押し寄せています。今やスマートフォンひとつで世界中のファンとつながれる時代です。  新日本プロレスの映像配信の形も、ここ数年で飛躍的に伸びました。  試合のライブ中継や、過去の試合を観られる「NJPW WORLD(ニュージャパンワールド)」。XやInstagramへのダイジェスト動画やYouTubeでの動画配信にも力を入れています。
トップロープより愛をこめて

棚橋弘至 ©新日本プロレス

 かつて、新日本プロレスの試合は、毎週金曜20時にテレビ朝日で生中継されていました。テレビをつけたら「プロレスの試合が観られる!」なんて、今思うと夢のような状況です。  現在も『ワールドプロレスリング』の放送は続いていますが、深夜1時からですので、なかなかお子さんたちが観るのには難しい時間帯ですよね。  かつて、たまたまテレビで観たプロレスラーの闘いに衝撃を受けた棚橋弘至少年がいました。  そう、この「たまたま」を意図的に増やす努力をここ数年、自分はできていただろうか──?と。  ただただ待っていても、競技人口が多いスポーツのようにはいきません。  ならば、こちらから「お届け」する。それが、今の新日本プロレスのあるべき姿勢なのです。

1976年生まれ。新日本プロレスの第11代社長(’23年12月就任)であり現役プロレスラー。キャッチコピーは「100年に一人の逸材」。得意技は「ハイフライフロー」。身長181㎝ 体重101㎏