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「生きる意味」を考えて病んでしまうのは暇すぎる証拠。ひろゆきが提唱する人生後半の気楽な生き方

就職氷河期世代は人生後半戦をどう生き抜くべきか? ときに人生の折り返し地点を迎えると、人は「残りの人生をどう生きるか」「自分の人生に意味はあったのか」などと考えてしまう。そんな人に同世代のひろゆきがアドバイス。「自分の生きる意味とか、哲学的なことを考えるのは、あなたが暇すぎる証拠です」と説く彼が人生後半の考え方を提案する。
ひろゆき

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「自分の生きる意味」とか哲学的なことを考えるのはあなたが暇すぎる証拠

 暇な人ほど「生きる意味」とか「人生の価値」なんて哲学的なことを言い出す傾向がある気がしています。仕事が忙しかったり、ゲームや映画に夢中だったりすれば、そんな哲学的な悩みを考える余裕なんてないですからね……。  特に40代・50代になるとある程度収入も安定しはじめ、それだけでまず幸せなはずなんですけど、時間があるぶん家に帰れば家事や育児に追われて自分の時間がないと感じて、「何のために生きてるんだ?」と自問してしまう人が増えたりするわけです。  人間は暇になるとろくでもないことを考えるし、余計な行動にも出がちです。だから、なんでもいいから没頭できるものを持って、余計なことを考える暇をつぶすのが重要ではないかと。僕も暇なときは、3分で1円くらい稼げるしょうもないゲームアプリで小銭を稼いだりします。くだらないけど、何もしないで不安を膨らませるよりは健全ですし、「稼げてる」と感じられるのも心理的に効きます。  つまり、趣味でもなんでも本人が「意味ある行動」と思えるなら、それをやっていればいいだけだと思うのですね。  それとは別に、暇ではなく体調不良や老化による不安などがあると、哲学的なことを考えるキッカケになります。氷河期世代は同世代や先輩が亡くなる場面も増えるので、そんなタイミングで「人生の意味」なんてものをいまさら哲学しちゃったりするわけです。でも正直に言えば、人間が生きる意味なんてそもそもありません。強いて言うなら「遺伝子を次世代に残すための乗り物」みたいな生物学的な説があるくらいで、それを使命だと思い込むのは勘違いだし、人間が生きる目的というわけではないと思うのです。

心を病んだら悩まずに、さっさと病院に行こう

 家族仲が冷えきっている家庭なら「自分がATM扱いされている」と感じたりするでしょうけど、家庭を持てばそんなもんだし、それは自分が選んできた人生なのですね。嫌なら口座を分けるなり、家族と話し合って揉めればいい。  それでも心が折れて病んでしまったら、普通の病気と同じように病院に行って薬をもらったほうが改善は早いです。せっかく健康保険料を払っているのだから、心療内科を利用すればいいし、最近はオンライン診療も簡単。放置して長引かせるメリットは何もありません。  哲学的なことを考えても答えはなかったりするもの。そもそも「人生に目的がある」とか誤解だし、目的があると考えるから「達成できていない」と悩んで心が病むわけです。実際に人類70億人の大半は名を残すこともなく、普通に生きて、普通に死んでいきます。それが当たり前の現実なのですね。  だから、無理に意味を探すより、死ぬまでの暇つぶしをどう楽しむかを考える。日々に没頭して働いて疲れて、お腹をすかせて、おいしいものを食べる。そのおいしいごはんを食べる幸せが、あなたが一日を生きた意味です。あえて、人間の生きる意味をつくるなら、そんなレベルだと思えば、気持ちが楽になりませんかね? 構成・撮影/杉原光徳(ミドルマン)
西村博之(にしむらひろゆき)1976年、神奈川県生まれ。東京都・赤羽に移り住み、中央大学に進学後、在学中に米国・アーカンソー州に留学。1999年に開設した「2ちゃんねる」、2005年に就任した「ニコニコ動画」の元管理人。現在は英語圏最大の掲示板サイト「4chan」の管理人を務め、フランスに在住。たまに日本にいる。週刊SPA!で10年以上連載を担当。新刊『賢い人が自然とやっている ズルい言いまわし

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