「かき揚げそばとコロッケ単品で」他人の食券をネコババして…“駅そば店員”が頭を悩ませる迷惑客――仰天ニュース特報
大事件ばかりがニュースではない、身近な小さな事件の方が人生を左右することも。注目のテーマを取り上げ大反響を呼んだ仰天ニュースから特別セレクション!(※初公開2024年10月9日 記事は取材時の状況)
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移動の合間を縫って食事がとれる駅そばは勤め人にとって誠に重宝な存在だ。特に、近年減ってきているホーム店は移動手段(=電車)のすぐ横で営業しているのだから究極のファストフードと言えるかもしれない。
ただ、早さを追求する駅そばの注文システム故に、お客との間にトラブルが生じることも少なくない。
「あれ、いなり寿司は?」
そば提供時、1日1回はお客からこのような問い合わせを受ける。どうやらこのお客はそばといなり寿司の食券を渡したつもりのようだ。しかし、筆者が受け取ったの食券はそばの1枚だけ。
「もしかしたら食券が券売機の受け取り口に残っているかもしれません」
筆者がこう促すや、お客は腑に落ちないという表情で店外の券売機に行き、戻ってくるや「ごめん、これも」と若干の照れ笑いとともにいなり寿司の食券を差し出すという展開だ。
筆者が働いている駅そば店の券売機は食券を2枚購入した場合、1枚目と2枚目が受け取り口に落ちてくるタイミングに若干のタイムラグがある。冒頭のような注文内容の相違が生じる原因のほとんどがこれだ。
自分が買った食券の枚数くらい確認してくれと言いたくなるが、それだけ駅そば店を利用するお客は急いでいるということなのだろう。
この取り忘れた食券が次に券売機に並んでいたお客の手に渡ってしまったら問題はややこしくなる。大抵は「券売機に食券が残っていたんだけど」と親切に届け出てくれるのだが、中にはどちらも自分が購入した体(てい)で、
「かき揚げそばとコロッケ単品で」
と2枚の食券を差し出してくるお客も少なくない。
当然、最初に来店したお客は提供されたそばにコロッケがのっていないことに疑問の声を挙げる。ほぼ同時にかかる店員の「かき揚げそば、単品コロッケのお客様。お待たせしました」という呼び声。店内に不穏な空気が流れる瞬間だ。
この場合、2人目のお客が単品コロッケの食券をネコババしたことは店内にいる全員がお見通しなのだが、一応店員は券売機の購入履歴データを確認の上で最初のお客にコロッケを提供し、次のお客からはコロッケ代をいただくという流れになる。
それでもネコババされかけた方の恨みは晴れないようで、食べ終えるまで件(くだん)のお客を睨みつけるようにそばを啜っていた。
さらに、ネコババならまだしも筆者は一度、別のお客が取り忘れた「カレーライス」の食券の払い戻しを要求されたこともある。
その時は渡された2枚の食券の購入時刻を見て、「ずいぶん時間が開いていますけど、どちらもお客様が購入されたものですか」と聞くや、「じゃあ違いますね」という一言。油断も隙もあったものではない。
このように券売機や食券で購入履歴はごまかし通せるものではない。もし券売機に食券が残っていたら店員に報告するか、そのままにしておいてもらいたい。狭い店内でネコババした方とされた方が顔を突き合わせながら食事をともにしている光景はこちらの胃まで痛くなりそうだ。
一方、お客から店側に直接クレームが入るケースとして多いのが提供スピードを巡ってのものだ。特に筆者が働いているような駅内のホーム店となると、朝の通勤ラッシュ時や昼食時は食券を店員に渡すや箸を握りしめながらそばが提供されるのを待っているお客も少なくない。
繁忙時、店員は食券の受け取りから調理、提供の一連の流れを無駄なく行わなければならない。その流れに支障をきたすのがお客の「食券を裏にして渡す」「食券を渡す前にお目当ての席に一目散に向かう」などの動きだ。
些細なことのようだが、こちらは食券を確認するまではそばとうどんのどちらを茹でればいいのかさえ分からないのだ。
また、イヤホンをしたまま店員に接するお客も同様にあまり喜ばしくない。現在、筆者が働いている店の券売機は「そば」「うどん」から各メニューを選択できるようになったが、以前は食券に「そば・うどん」と印字されており、来店時に直接店員にそばかうどんかを申告するシステムだった。
イヤホンをしたお客に何度も「そば、うどん、どちらですか」と聞いた揚げ句、「うどんだよ!」と強めに返されることなどしょっちゅうだった。あまりにも語気が強いので、「愚問だよ!」と空耳したこともある。
券売機が現システムになっても、そばのつもりが誤ってうどんを買ってしまうこともあるだろう。店員が自分の食券を読み上げるまではイヤホンは外しておいてもらいたい。
さらに、いくらお目当ての席が空いたとはいえ、繁忙時に途中で席を移る行為もできるならやめていただきたい。特に満席時は、お客1人が帰るごとにバッシング(丼を下げる、カウンターを拭く作業)をして次のお客を迎えなければならない。
まだバッシングしていない席に移られたら取り掛かっている作業の手を止めなければならないし、その分料理の提供も遅れる。
少しでも早く料理を提供してもらいたいのであれば店の流れに沿った来店の仕方、食券の出し方を心がけてもらいたいものだ。
<文/ボニー・アイドル>
ライター。体験・潜入ルポ、B級グルメ、芸能・アイドル評などを中心に手掛ける。X(旧Twitter):@bonnieidol
頻繁に起きる食券の取り忘れ
食券のネコババで店内が不穏な空気に
作業スピードを遅らせる、地味にムカつく客の行為
勝手に席を移るのもタイムロスになる
ライター。体験・潜入ルポ、B級グルメ、芸能・アイドル評などを中心に手掛ける。X(旧Twitter):@bonnieidol
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