億り人投資家がマークする「円高で化ける」割安優良株2選。メリットを受ける意外な有名企業
日銀の利上げ観測により、為替が大幅に動くなか株式市場も動いている。「円高になればまた違った視点で、円高が追い風になる企業を探してみるのも面白い」と話すのは、資産億超えの個人投資家、結喜たろう氏だ。株式市場のなかで、円高メリットがある株はどんな銘柄なのだろうか。詳しく見ていく。

資産億超えの個人投資家の結喜たろう氏。株式や為替を20年以上取引し、リーマン・ショックやアベノミクス相場も乗りこなしてきた。その投資手法は、市場にとって話題になる大きなテーマから銘柄を絞り込み、決算発表から好業績が見込まれる株を売買するという至極堅実な方法だ。
株価の下地になる為替相場は日銀が9月に追加利上げを行うという観測を背景に一時1米ドル=152円台をつけるなど急激な円高になっている。円高相場が到来するとなると、株式市場の様相も変わりそうだが……。
「そもそも、円高・円安は難しく考える必要はありません。例えば、1米ドル=160円から150円になれば円高。1米ドルを買うために必要な円が減ったので円の価値が上がった。逆なら円安です。一般的に円安は海外で稼ぐ輸出企業が有利。円高は海外から商品や原材料を仕入れる輸入企業に追い風です。為替を見る上では政策金利も重要です。日本が利上げをすれば、日本円の魅力が高まり、円高の要因になります」
まだ、追加利上げが決まっていなくても、「日銀がさらに利上げするのでは?」という思惑だけで「円が買われて円高になるのが面白いところ」と結喜氏は語る。
「株も思惑で動く傾向がありますが為替も同じです。実際に利上げが行われる前から未来を先回りして動く傾向がある。特に今回はアメリカ側から日本側に金融正常化を求める声が出ている。私の見方ではありますが、日本にも利上げを進め『行き過ぎた円安・ドル高を抑えたい』という意図もあるのではと思っています」
もう一つ氏が「確認したい」と話すのは「企業の想定為替レート」と言う。想定レートはいわば、企業が業績予測を作る際の為替予算である。株式投資では円高、円安のどちらが長く続くかを踏まえて株を探すのが良いと言う。
「分かりやすいのは、海外から商品や原材料を仕入れて日本国内で売っている会社。家具や衣料品、雑貨などの小売企業、小麦や肉、コーヒー豆などを使う食品・外食企業が候補です。ただ、株式投資においては輸入企業という理由だけでは選びません。2026年夏に発表した決算がよく、本業が伸びている会社が良いでしょう」
必ずしも、円高が続けばどの企業も株価が伸びるわけではない。さらに「この企業は利益が伸びるのでは」という思惑が生まれることが大事なのだ。
続きを読むには会員登録(無料)orログインをしてください。※ログイン後も下記のボタンは表示されます

日銀の追加利上げの可能性で円高に
円高で恩恵がある銘柄とは?
新規会員登録(無料)はこちらから⇒⇒
すでに会員の方はこちらからログイン⇒
円高関連銘柄として結喜氏が上げるのがセリア(東S・2782)である。

「第一四半期は売上高が、前年同期比15.0%増、営業利益48.7%増、営業利益率も6.9%から8.9%近くまで改善しています。セリアは競合が100円以上の商品を増やしていても、基本的には100円の商品を維持している。ただ、その仕入先では海外から商品や原材料を調達しています。円高が長く続けば、時間差でセリアの仕入れ価格にもプラスに働く可能性があります」
今後、円高がどう進むかによって、どう評価されるか楽しみな銘柄でもあるのだ。
もう一つ結喜氏が気になると話すのが、「ユナイテッドアローズ」(東P・7606)だという。

「セリアとは対照的で、第一四半期は売上高が4.2%増に対して営業利益は27.5%増で、営業利益率も6.6%から8.1%と改善しています。売上高が少ししか伸びてないのに利益が大きく伸びている会社が私はすごく好きです。なぜなら、稼ぐ力が良くなっている可能性がある。一方でユナイテッドアローズは業績が良いのに株価はあまり評価されていなかったりします。利益率が改善していて、販売が良いなかで円高になれば利益も期待が持てるかもしれません」
ポイントは今の円高がどの程度続くのか否かだとか。円高がいつまで続くのかは「ひとまず年末までを目安としたい」と結喜氏は言う。市場が円高をどのように判断するかは、推移を確認したいところだ。
<構成/上野智(まてい社)>
※株式投資はご自分の判断と責任に基づいておこなってください。
個人投資家・一級建築士/工学修士 建築設計事務所勤務を経て独立。 空間建築デザイン業務と並行しながら、個別株を中心に資産運用を実践。不況により事業が厳しい状況に追い込まれる中、趣味で続けていた投資が経営の立て直しに大きく貢献し、億トレーダーの仲間入りを果たす。個人投資家グループや証券会社などからの講演依頼も多く、四半期成長率を重視した銘柄選定と、チャート分析に基づく論理的な売買手法に定評がある。著書『四半期成長率とチャート分析』(パンローリング社刊)は2024年ブルベア大賞を受賞。ラジオNIKKEI『きらめきの発想』準レギュラー。 パンローリング主催『ファクター分析投資スクール』担当講師。
X(旧Twitter):@tarouyuuki0322

セリア〈2782〉

ユナイテッドアローズ〈7606〉
【関連キーワードから記事を探す】
この記者は、他にもこんな記事を書いています




















