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プラチナバンドは本当に意味がないのか?

 ソフトバンクユーザーを中心に盛り上がっているプラチナバンド。でも、実のところプラチナバンドになって何が便利になるのか、それとも変わらないのかよくわからない。そんなプラチナバンドのモヤモヤについて、ITライターでiPhone愛好家の柳谷智宣氏に解説してもらった!

SPA!本誌デジペディアの連載でもおなじみITライターの柳谷智宣氏

 7月25日にソフトバンクモバイルのプラチナバンドがスタートしたのは、ご存じのとおり。CMやニュースで「つながるようになる」と耳にして、この日を楽しみにしていたiPhoneユーザーも多いのではないだろうか。しかし実際は、25日になっても電波が急激に改善されたわけでない。この点に大きく落胆している人が多い。CMのせいもあるが、プラチナバンドとは何なのかが、周知がなされていなかったことが原因のように思える。

 プラチナバンドとは、ソフトバンクで利用できるようになった900MHz帯の周波数帯のこと。何がプラチナなのかというと、低い周波数は高い周波数に比べて建物を回り込むという特性を持つ点。従来ソフトバンクが利用していた1.5GHzや2GHzといった周波数帯は電波の直進性が高い反面、建物を回り込まない点がネックだった。それが900MHz帯になると、簡単に言えば基地局ひとつで広い範囲をカバーできるようになる。

iPhoneユーザーなら、エリアが広がればプラチナバンドの恩恵をすぐに受けられる

 ちなみにドコモとauは、以前から800MHz帯のプラチナバンドを利用している。それゆえ、ソフトバンクよりもつながりやすかったのは半ば当たり前だったのだ。それにもかかわらず、これまでソフトバンクは互角の勝負をしてきた。「つながらない」と言われることもたびたびあったが、契約の純増数では6か月間連続トップ。筆者もiPhone 4Sを利用しているが、少なくとも都内で不満を感じたことはほとんどない。これに加えてプラチナバンドが始まるのだから、ソフトバンクユーザーにとってメリットこそあれ、デメリットはないはずだ。

 そんななかスタートしたプラチナバンドだが、報道を見ている限りでは、電波状況が以前とあまり変わらないというものが目立つ。しかし、それは当たり前の話だ。4Gサービスと同様、別の周波数帯のサービスなのだから、利用できるようにするには基地局を増設して対応エリアを広げていくしかない。この点についてソフトバンクは、プラチナバンドを現状3G通信がつながりにくいところから手を付けていくようだ。そのため、もとより環境が整っていた東京よりも、郊外でのサポートが勧められる予定。孫正義社長は900MHz帯を割り当てられる前から、すでにフライング気味で準備を進めていたので、その点からも今後スムーズにプラチナバンドエリアが広がると考えられている。

エリア

プラチナバンドは7月25日より順次エリアを拡大していき、2016年度中には、人口カバー率99.9%を予定している

 iPhoneをはじめとしたソフトバンクユーザーは、黙っていてもそれほど待たずにプラチナバンドの恩恵を受けられるだろう。さらにプラチナバンドにユーザーが流れることで元の周波数帯が空き、3Gは現状よりも快適に通信できるというメリットもある。つながりにくいエリアは優先的に基地局が設置される予定なので、ここはしばし待つのが得策だ。「つながる」ソフトバンクになるのもそう遠くないことだろう。 <文/柳谷智宣>

●プラチナバンド特設サイト
http://mb.softbank.jp/mb/special/platinum_bands/




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