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なぜタクシー業界は不景気のままなのか?――運転手同士の軋轢を生む悪循環

タクシー

写真はイメージです

 アベノミクスで景気が上向いたと言われるが、賃上げやボーナスの増加でホクホク顔なのは一部の大企業だけ。その恩恵に与れず過酷な状況にあえいでいる業界は多い。タクシー業界の例を見てみよう。

 ’02年当時、小泉政権による規制緩和でタクシー業界の新規参入規制や、台数制限が撤廃されることとなった。都市圏を中心に既存のタクシー会社の増車が行われ、タクシーの台数は爆発的に増えたのが、この業界が不景気にあえいでいる遠因だ。

 ドライバーの給料は基本的に歩合制。台数が増えればそれだけ賃金は低くなってしまう。少しでも多く稼ごうと多くのドライバーは無理な運転を行い、事故を起こすこともしばしば。

 会社側も売り上げが低ければドライバーの給料を減らすだけでサービス向上などの対策はほとんど行っていない。そのため、さらに乗客率が下がりドライバーの賃金も下がる悪循環となっている。

 また、過度な競争によりドライバー同士の軋轢も生まれている。利用客の集まる空港などでは、ポーターを抱え込み、長距離の利用客を自らの車に誘導させたり、ほかのタクシーが来ると恫喝し追いかえす「排除行為」も頻繁に行われている。そうでもしない限り生き残ることは難しいのだ。

※8/26発売の週刊SPA!では「なぜこの業界は、不景気のままなのか?」という特集で、介護、飲食、IT、アパレルなど10業種で働く人々がなぜ不景気なのかをリポートしている。

<取材・文/週刊SPA!編集部>

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