経済苦、ホストに強要され、自己実現のため……リスクを顧みず「出稼ぎ風俗嬢」として海を渡る日本人女性が増えている。それぞれの置かれた環境、背景、そして見た景色とは？ 　’24年5月。あるニュースが韓国国内を騒がせた。 「江南で一回最大155万ウォンを受け取った……“列島の少女”性売買の手口」（5月11日付 朝鮮日報）。 　記事では韓国内で日本人を売春させていたという闇組織の大々的な摘発を報じていた。 ＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ ソウル・江南や京畿道盆唐で組織的に日本人女性の売春をあっせんしてきた一味が警察に捕まった。この組織は「列島の少女たち」というタイトルの広告文をインターネット上に掲載し、売春料金として最高155万ウォン（約18万円）を受け取った。日本人女性が組織的な売春をして摘発されたのは初めてだ。（同） ＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ 　実際に売春をしていた20代の日本人女性3人も検挙されたとも伝えており、3人は「観光目的」で入国したうえで売春にいそしみ、一度で最大約17万円を受け取っていたという。 　記事はさらに「日本人女性が韓国に来て売春行為をすることは、最近の韓日の所得や為替レートと関連があるとみられる。（中略）日本人女性が韓国に来て売春をするのは、経費や宿泊費を差し引いても自国より大きな経済的利益を得ることができるためだ。20代初めの女性が個人で自発的に韓国に来て売春をするのは容易でないため、組織や仲介人が必ず介入していると思われる」（同）と韓国の女性学者のコメントで結んでいた。 　記者はそんな記事を見て言葉にならなかった。そこで実際、韓国・ソウルに渡り、売春客を取っている女性に接触。話を聞くことにした。