お金

新NISAで稼げない人は何がダメなのか?4つのスタイルごとに徹底分析

まもなく新NISA開始から1年。堅実に資産を増やした人がいる一方で、思ったほどリターンを上げられなかった人も少なくない。なぜ明暗が分かれたのか? プロたちの運用法と’25年の新NISA戦略を大公開!

’24年に稼げなかった人の新NISA投資スタイル

AdobeStock_911245803

写真はイメージ

低リスク高配当重視型 投資先……高配当ETF、高配当個別株etc. ’24年リターン……3~15%程度 値上がり益より配当を重視するスタイル。利回り4%超の銘柄が人気だが、株価が安値に放置されて高配当である銘柄も多く、評価されないままズルズル下げる高配当株も。配当以上の含み損を抱えた投資家も少なくない。 テンバガーも狙うグロース投資派 投資先……日米グロース銘柄 ’24年リターン……マイナス~100%以上 超高成長の米テック企業に投資するファンドを積み立て、成長枠では日米グロース株で値上がり益を狙う。爆騰すれば非課税の恩恵を受けられるが、グロースは値動きが荒く、急落して大きな含み損を抱えた人も多数。 安全重視の低リターン型 投資先……バランスファンド、債券etc. ’24年リターン……3~10%程度 日本と海外の株、債券を組み込んだ投信などに投資するスタイル。eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)の’24年リターンは10%以上だが、積立投資だと5%程度に落ちるため、「S&P500を買えばよかった」という人も。 ド定番 オルカンorS&P500派 投資先……eMAXIS Slim全世界株式or米国株式 ’24年リターン……15~30%程度 人気トップ2がeMAXISシリーズのオルカンとS&P500。同シリーズのオルカンの’24年リターンは約30%、S&P500は35%を超えるが、積立投資だとほぼリターン半減のため、「年初に一括で買えばよかった」と嘆く人も。

ビッグウェーブに乗り切れていない投資家も

’24年の日経平均は34年ぶりに過去最高値を更新した。日本株のみならず、海外株も好調を持続し、米国の代表的な株価指数であるS&P500は’24年末に27%も高騰。「オルカン」と称される全世界の約3000銘柄の株式で構成される株価指数であるMSCIオール・カントリー・ワールド・インデックスも20%もの上昇を記録している。 さらに、S&P500に連動する一番人気の投信eMAXIS Slim米国株式は新NISA開始以降、買いが殺到した影響で、直近1年のリターンは35%を超え、オルカンに連動するeMAXISシリーズも29%ものリターンを生み出している。 ’24年1月から始まった新NISAを使って、さぞかし多くの人が儲けたに違いないと思いきや、実際にはこのビッグウェーブに乗り切れていない投資家も少なくない。株のみならず債券にも投資する低リスクの投信eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)をつみたて投資枠で1月から買い続けたという投資歴1年の40代OLが話す。 「バランスファンドを毎月3万円ずつ積み立てるようにしたら、その価格(基準価格)が1年で10%以上も上がりました。ただ、毎月積み立てているので、実際の利益は5%程度。’24年の1年間の利益は約2万円にしかなってない」 この女性曰く「会社の同僚はS&P500の積立投資で15%以上の利益を出している」とのこと。リスク分散のために債券を組み入れているだけに、当然の結果ではあるのだが……。 [稼げない新NISA]総点検

レーザーテックで50%マイナスに…