副業の確定申告を誤魔化すとどうなるのか?
この1月から復興特別税で所得税が2.1%増加し、来年からは消費税もアップする。今後、社会保障費もさらに上がるだろう。1/15発売の週刊SPA!「確定申告直前の合法的節税(裏)ワザ15連発」特集では、この重税時代に、会社員でもできる確定申告の裏ワザを紹介している。
しかし、納税額を抑えようと“裏ワザ”を使いすぎると痛い目に遭うことも……。
都内で正社員SEとして働くMさんは語る。
「正社員で年収700万円ほどの給料をもらっていますが、数年前から知人を通してIT関係の仕事を依頼されるようになり、アルバイト感覚で請け負っていたんです。それから副業にも力を入れ、副業の収入は毎月10万~20万円くらいになっていましたね」
当然、確定申告が必要になるが、これまでやったこともなければ、知識もない。
「妻が会計や税務に詳しいので、代わりに確定申告をやってもらいました。副業の収入は、雑所得として白色申告。それまで領収書なんてもらっていないし、レシートも残っているわけない。それで、クレジットカードの明細や手帳に書かれたスケジュールなどから、わかる範囲で飲食費などを経費扱いにしたんです。副業の収入自体はたいした金額ではなかったし白色申告だったので、けっこういい加減でしたね」
あれこれ経費として計上していたら、あっという間に課税所得が0円になったという。そんな確定申告を2~3年続けていたら、税務署から連絡がくることに……。
「最初は焦りました。ただ、私はよくわからないので、妻に応対してもらったんです。で、よくよく話を聞くと、本業がシステムエンジニアなので『本業で使った消費が、副業の経費として混ざっているのではないか』とのこと。実際はそのあたりも曖昧でしたが、そこは『決して混ざっていない』の一点張りですよ(笑)」
ただ、それでは説得力がないので、明細や手帳を見せながら「誰とこんな打ち合わせをした」と丁寧に説明し、わずかな修正申告だけで事なきを得たのが不幸中の幸いか。
サラリーマンが副業収入を白色申告したら狙われたのが今回のケース。決してMさんだけが特別ではなく、少額でも副業収入を得ていれば誰にでも起こりうることだ。やはり悪いことはできない。 <取材・文・撮影/週刊SPA!編集部>
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