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「いい車を買ったりするな」Jリーガーが若手選手に言いたい将来への危機感

「人間ブルドーザー」の愛称で知られ、パワフルなFWとして長年、プロの世界で活躍するFC町田ゼルビア所属の鄭大世選手(チョン・テセ/38歳)。そんな彼のもう一つの顔が投資家だ。’20年、コロナ禍でプレーできないという逆境を生かして、投資や経済を猛勉強。いまやインデックス投資家として資産を増やす、彼のマネー戦略とは?

引退後に備える「マネー戦略」とは?

マネー錬金術

今では新品はほぼ買わないポリシー。「最近は新品で1万5000円するコーヒーマシンをメルカリで2500円で買いました」と話す鄭選手

――なぜ投資を始めたんですか? テセ:実は投資自体は20代半ばから始めていたんです。しかし、当時は「ラクして儲けたい」という気持ちで、よくわからないままハイリスクなFX取引をして案の定、何百万と負けて……痛い授業料を払いました(笑)。ほかにも証券会社に言われるがままに日本株や投資信託を買いましたが、ドイツから帰国後に確認したら全然増えていなくて。それで、本などで一から投資の勉強を始め、たどり着いたのがインデックス投資でした。 ――独学を続けて、コロナ禍から実際に投資も始めたわけですね。 テセ:株式市場では10年に一度くらい暴落が起きますよね。そのタイミングは、実は投資家としてはチャンスでもあると考えていました。当初はいろんな米国株に手を出して40銘柄くらいになり、なかには暴落する銘柄もありました。 そのときも「8%損切りルール」を徹底したので、大負けしなかったですね。現在は個別株を整理して、インデックスファンドとETFが6割ほどのポートフォリオにしています。ただ、「コアサテライト運用」(安定運用のコア資産と高いリターンを狙うサテライト資産を両方持つ運用手法)を目指しているので、一部はレバレッジ型ETFと個別株も保有していて、始めたタイミングがよかったのか今は多くの含み益を得ています。

ブランド物にまったく興味がなくなった

――投資を学んだことで、お金へのイメージが変わりましたか? テセ:だいぶ変わりましたよ。昔は高い車や時計、高級服を買っていたけど、今はブランド物にまったく興味がなくなって、自分が価値のあると思ったものにお金を支払うようになりました。コーヒーひとつとっても、モノに対してのブランドの付加価格が高く設定されている商品は買わないようにしています。ケチなのではなく、「価値を見極める目」が株式投資により鍛えられたのだと思います。
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