更新日:2023年10月19日 14:25
ライフ

妻の浮気で離婚したが「親権は妻で、子供と会わせてくれない」。男親の親権をめぐる現状

貧困などで困窮しているのに“男性だから”と手を差しのべてもらえない男性が「弱者男性」と呼ばれている。先行き不安な時代が彼らを社会の隅に追いやったのか? 彼らが抱える“生きづらさ”の正体を突き止める。

親権や面会交流権など、男性の権利が弱い現実

新型[弱者男性]の肖像

3年前に4歳年下の妻と離婚した田中龍平さん(仮名・45歳)

養育費の義務は社会的にも男親に強く問われる一方で、親権や面会交流権など、なにかと権利は弱いことが多い。 「1年半ほど子供に会えない状況が続きました」 そう打ち明けるのは田中龍平さん(仮名・45歳)。3年前に4歳年下の妻と離婚した。 「離婚のきっかけは妻の浮気、SNSにログインしたままの家族用PCから、10歳年下の塾講師との不倫DMを発見。問い詰めると妻は逆ギレ、2人の子供を連れて実家に帰り、すぐ離婚を突きつけてきました。 不貞を働く妻に子どもは任せられないと憤り、弁護士に相談すると、『今の日本の法律では、育児には母親のほうが向いているという考え方が根強い。男親が親権を得られることはほぼない』と言われ、ほどなく諦めました」