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「下半身だけの人が線路にいて…」怪談師・深津さくらが、不登校12年を経て“怪談と結婚”するまで

怪談と結婚した女:深津さくら

怪談と結婚した女:深津さくら_エッジな人々

怪談師・深津さくらさん

今、怪談がブームだ。今夜も全国各地で怪談会などのイベントが行われ、新世代の怪談師が続々と登場している。ブームを牽引するのは「実話怪談」。従来のような恐怖心を煽る創作ではなく、実際に経験した怪異や、体験者から蒐集した不可思議な現象が淡々と語られる。そんなノンフィクション系怪異譚の旗手として注目を集めるのが、怪談師・深津さくら氏だ。 10月に行われた「怪談最恐戦2023」では、並み居る強豪を破り、初の女性最恐位となった。小中高12年間不登校だった彼女は、大学2年で出合った怪談に「救われた」という。知られざる怪談の魅力を、“今、最も恐い”と呼ばれる女性怪談師が語り尽くした。

怪談は怖いだけでなく「癒される」

――現在のブームをどのように見ていますか? 深津:もう11月というのに、夏の風物詩の域を越えてますよね。ブームの発端は怪談のコンテスト化が大きいと思います。特に’13年に田中俊行さんが「稲川淳二の怪談グランプリ」で優勝し、実話怪談が注目を浴びるきっかけをつくりました。イベントも’15年くらいから徐々に増え始めて、’18年にはOKOWAチャンピオンシップや怪談最恐戦などの大規模な大会が開催されるようになりました。私が怪談師の活動を始めたのも’18年で、ちょうど波に乗れた格好です。現在の大ブームで、田中さんをはじめとするトップ怪談師は、若い女性ファンからアイドル的な人気なんですよ。