阪神優勝で令和バブルはまだ続く? エコノミストが解説する平成バブルとの共通点

今、株価も不動産価格も平成バブル時代の水準に迫っている。大都市圏のみならず、一部地方ではすでに“バブル超え”を果たしている土地も。このお祭り騒ぎに乗らずしてどうする? 好況に沸く現場を訪れて、その乗り方を探った。

平成バブルと令和バブルが異なる点

AdobeStock_319174949_Editorial_Use_Only

写真はイメージ(Tupungato – stock.adobe.com)

あの平成バブルから30年を超える停滞期を経て、突如起こり始めた令和バブル。日経平均株価で見れば、今や“前バブル”と同水準にあるが、多くの異なる点がある。双日総合研究所チーフエコノミストの吉崎達彦氏が話す。 「まず、今回の株高と不動産価格の上昇は外国人の買いを伴って引き起こされている点が大きな違い。1985年のプラザ合意を経て3年でドル/円が100円以上も急落する円高局面では海外旅行を楽しむ人が急増しましたから、当時はインバウンドがアウトバウンドを超えてくるとは誰も想像してなかった。一方、日銀は急激な円高の進行を阻止しようと公定歩合を5%から戦後最低の2.5%まで引き下げたので、1980年代後半にかけて急激に株価と不動産価格が上昇した。今の日銀がマイナス金利解除を模索しているという点で、真逆の構図です」

令和バブルの背景には社会構造の変化も