1000万円貯めたパパ活女子の入社先は外資系金融。しかし「カネを返せ!」というパパの追手が迫る…
春は卒業、就職のシーズン。文部科学省の「学校基本調査」によれば、ここ10年間の大卒就職者数は39万~44万人台で推移しているので、単純に約半数としても20万人ほどの女子大生が社会人デビューを控えていることになる。
とはいえ、昨今は大学生の半数が奨学金を利用している状況なだけに、学生時代から様々なお金の稼ぎ方を実践するコが多い。なかには風俗業界で働いたり、SNSを介したパパ活や交際クラブに登録したり、男性相手にシビアなお金稼ぎをしてきた女子大生も少なくないだろう。
そんな女性たちは、果たしてどのような会社に就職するのか? 社会人デビューを控えた「学生〇〇嬢」たちの進路や、リアルな人生観を聞いてみた。
大学の卒業を間近に控え、就職先も外資系の金融会社から内定を勝ち取った“人生の勝ち組”に見えるひとりの女子大生、木南樹里さん(仮名・22歳)。だが彼女は取材中、表情を曇らせたまま、何度も小さくため息をついていた。そのすべての原因は、4年間にも及ぶパパ活だ。
三人兄妹の末っ子だった木南さんは、常に親の懐具合を気にする幼少期を過ごしてきたという。
「そこまで貧乏な家庭というわけじゃなくて、中の下くらい。父はサラリーマンで、兄妹全員大学に進学しました。でも、上のお兄ちゃんやお姉ちゃんは、私立の中学や高校、大学に進んだので、お母さんが口癖のように『いくらお金があっても足りない』『ウチは貧乏だわ~』って言っていたんです。
そして、放任主義というか、『あなたも大学に行くなら、ウチは学費や生活費がきついんだから半分以上出してよね』って言われました。でも『家計が大変ならなんとかしなきゃ』と自然と受け入れていましたね。『ああ、そういうもんなんだ』って」
地方から上京してきたので、引っ越し代や家賃も相当かかったという。当初はキャバクラやスナックなど、時給のいい“夜のバイト”で稼いでいた。
「パパ活を知ったのは、“パパ活インフルエンサー”や“パパ活プロデューサー”を自称する女性たちの動画や記事がきっかけでした。彼女たちは女性であることを魅力たっぷりに武器にしていて、まるで“流行”のようにパパ活が世間に浸透していた気がします。
ライター兼漫画家。ニッチな世界やアングラな体当たり取材から、認知症の介護問題など幅広いジャンルで取材・執筆を行う。著書に、夫婦そろって認知症の祖父母との7年間に及ぶドタバタ在宅介護を描いた『ばーちゃんがゴリラになっちゃった。』(徳間書店)