東洋一の歓楽街、歌舞伎町。この街の一角に、今までにないホストクラブが誕生するとあって、オープン前から話題を呼んでいる。「HIPHOP×ホスト」をコンセプトに掲げる、「CLUB DIRTY」だ。 　純和風で誂えられたこのホストクラブの城主は、ラッパーのRYKEY DADDY DIRTY。興が乗れば店内ではラップバトルが開催され、RYKEY自ら席につく予定もあるという。 「ALL GODS BLESS ME」や「Mother Jane」でチャートを席捲するRYKEYは、どんな想いで今、歌舞伎町にホストクラブをオープンするのか？　 　オープンを前に語られたその言葉は重く、深い。ここで全文公開しよう。 ＊＊＊ 「俺だって好きな事だけじゃ飯が食えなかった時代はある。 だがそういう時に、薬物売ったり女からゼニ引っ張ったりして、その日暮らしをして逃げ てるようじゃ駄目だ。 男は修行するしかない。日々自分の価値を上げていくしかない。狼煙を上げるその日のために、己の自信を磨くしかない。 礼儀の無いやつとダサいやつはいらない。 CLUB DIRTY はそんなポンコツどもを俺が鍛える場所でもある。 ラッパーで生計を立てたいって夢の途中のやつは特に応援したいぜ。 皿洗いと接客しながらスタッフみんなで歌ってみたり、リリック見せ合ったりして腕を磨け。売れるのが客への恩返しだ。デカいホールにいつか招待してやれ。 だが別にラッパーじゃなくてもいい。夢のあるやつを応援したいんだ。 だが、歌舞伎町の水は温泉みてぇに一生浸かってていいもんじゃない。 二年だ。二年で稼いで引退しろ。俺が道しるべになってやるよ」 ＊＊＊ 　後進のラッパーたちに、期間限定の輝く場とメジャーへの道筋を示すRYKEY。そんな想いが早くも伝播したのか、「CLUB DIRTY」の求人には問い合わせが殺到しており、その数は１週間で3000件を上回ると言う。この勢いを、歌舞伎町で働く古参のホストもこう評す。 「ホストクラブの勝ち筋とは、突き詰めると男の人材をどれだけ集められるか。これが大きい。RYKEYさんのような本物のアーティストがホスト業界に参戦することで、今、どこか低迷気味の空気も打破してくれるはず。今後が楽しみです」 　HIPHOP×ホストクラブという、まったく新しい形のコラボレーションはどんな化学反応を起こすのか。「CLUB DIRTY」から目が離せない。