ネカフェに住み、30分7000円の売春で生きる33歳女性。それでも実家には帰れないワケ

貧困問題の象徴「ネットカフェ難民」という言葉が’07年に生まれ、その後東京都の一斉調査で都内に4000人いることが判明してから6年。現在、問題視されているのが、長期化だ。出口の見えない実態に迫る。

ネカフェを拠点に売春。精神疾患も発症し……

[ネカフェ長期難民]の実態

写真はイメージです

山中恵さん(仮名・33歳)は、ネカフェ暮らしをしながら、パパ活や売春で生計を立てて3年がたつ。矢口真里似の小柄な女性で、白のワンピースにメイクも施しているが、全身からはうっすらとネカフェ特有のエアコンのカビのような匂いを漂わせている。 山中さんがネットカフェ暮らしを始めたのは3年前。母親と妹と北関東の実家で暮らしていたが、「母親が恋人を家に連れてきたことで生活が一変した」という。 「母親の彼氏は母からカネをせびり、次第に私にも暴力を振るうようになったんです。もともと私はうつ病や睡眠障害で引きこもり生活をしていました。すると母の彼氏は『体売ってでも家にカネ入れろ』と酒瓶で殴ってきたり、私の部屋を荒らすなどしてきました。母も妹も怖かったのか、見て見ぬふりでした」 山中さんは貯金7万円を持って家を飛び出し、東京のネットカフェに流れ着いた。