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「薬をもらうだけなのに謎の検査が…」医療費がバカ高くなっている本当の理由

物価高によって家計支出が増加する一方、所得は伸び悩み、国民は苦しんでいる。だが、果たして原因はそれだけなのか?暮らしのそこかしこに潜む「生活苦の正体」に迫った。

医療費はうなぎ上りに増えている!

一億総生活苦の正体「医療はブラックボックス化しやすく、なかには、やりたい放題で“儲け至上主義”の医師もいる。当然、医療費はうなぎ上りに増えていき、家計を圧迫してます」 医師で医療ジャーナリストの森田洋之氏がこう言うように、ツケを回された国民1人当たりの医療費は、ここ10年で5万円も増えた(下グラフ)。これらの原因とされる「ブラックボックス化」とはどういうことか。 一億総生活苦の正体

医療機関に食い物にされている患者も…

「医療の中身は一般の人にはわからず、医師が『必要だ』と言えば、患者は納得するしかない。外来診療は出来高払いなので、医療介入をすればするほど医者が儲かるのです」(森田氏) 医療機関に食い物にされている患者は少なくない。高血圧症を患う田中正興さん(仮名・50歳)もその一人だ。 「いつもの処方薬さえくれればいいのに、毎回、身長と体重を測られて意味不明な診療報酬が上乗せされる。ほかのクリニックで薬を3か月分出してくれるのを聞きつけ、頼んでも『1か月分しか出せない』と突っぱねるし、毎回、検査を勧めてくるし……」

儲からないから日本の医師はやりたがらない