仕事

大阪で町工場を起こしたインドネシア人社長の挑戦。「ものづくりは嘘をつかない」

国際競争力に劣る日本。移住者が増加するなか、己の才覚と哲学を武器に成功する外国人経営者たちがいる。日本人の既成概念を飛び越えて活躍する彼らの“日本で成功するための仕事の流儀”に迫った。 近年、ものづくり業界では日本人職人の人手不足が深刻化している。そんななか、大阪府門真市には社長も従業員もインドネシア人ながら成長している町工場がある。

人手不足のものづくり業界。インドネシア人社長の奮闘

外国人経営者に学ぶ[仕事の流儀]

アスリヤディ・チャフヤディ氏

社長のアスリヤディ・チャフヤディ氏ことアディ氏(47歳)は、23歳で来日。町工場で20年間、塩化ビニル加工の職人として腕を磨いたのち、’11年に独立した。 「ゼロからのスタートだと覚悟しましたが、前の職場でお世話になった取引先工場に間借りさせてもらうなど、周囲の人に助けてもらいました。来日当初は漢字も読めない自分でしたが、『ものづくりは噓をつかない』、『仕事は断らない』、この2つを大事にしてきたことがよかったと実感しましたね」