仕事

探偵になれる学校がある!講義から尾行実習まで、「人の本性を暴くスリルにワクワクする」

世の中には、率先して人がしたがらない職業がある――。生半可な気持ちでは務まらない過酷な仕事をなぜ続けられるのか。超売り手市場の人材がすぐ辞めていく時代において、人が辞めない秘訣は、珍しい仕事現場にこそあった! 今回は探偵という職業に迫る。

探偵学校の「尾行実習」に密着

珍仕事の[人が辞めない]秘訣

人混みに紛れながら講師の行先を見定める金子さん。相手の本性を暴くこの上ないスリル

天候や気温に関わらず、長時間の張り込みを続けなければならない。結果、何の成果も得られず終わることもある。ドラマなどで犯人を追い詰める姿が先立ちやすいが、実際の探偵業は過酷で、人材も定着しづらい傾向にある。 ’25年3月某日、金子郁夫さん(仮名・40代)は、街中を歩く講師の後をつける「尾行実習」と題する訓練に臨んでいた。この実習は、探偵に憧れ、全国に124の拠点を持つ老舗の総合探偵社「ガルエージェンシー」が主宰するものだ。街中で後ろ姿を何度も見失いかけたのち、講師はカフェに入店した。金子さんは店外で通行人のふりをして、約40分間講師を待ち続ける。寒空の下、何とも過酷な時間だ。 探偵歴10年のベテランで、この日講師を務めた池田卓生さんはこう話す。