「実働は月10時間程度」“窓際社員なのに年収800万円”を叶えた転職の戦略とは?
最低限の仕事しかしない「静かな退職」が若者を中心に急増している。しかし、リストラの危機を孕み、40歳以上ともなればリスクはさらに膨らむ……。そんな中、戦略的に窓際ポジションを獲得し、リストラ対象にもならない人たちがいる。あえて“働かないおじさん”という選択に踏み切った会社員の「新・勝ち組」の手法に迫る!
真鍋元気さん(仮名・44歳)
職業:不動産関係
窓際歴:5年
年収:800万円
実働は月10時間程度だという真鍋さん。「福利厚生が充実してるのも◎。ホテルに格安で泊まれます。趣味のサウナ旅がはかどりますよ」
「前職があまりにも多忙すぎて、会社に人生を捧げる生き方はやめようと。『いかにラクに楽しく働けるか』の一点で転職先を探しました」
こう語るのは、金融業界から不動産業界に転職した真鍋元気さん。転勤が多く営業ノルマも厳しい前職と決別し、転職したのは5年前だった。
「40歳を前に、いかに少ない労力で定年まで生き永らえるか? それが叶うのはどんな企業か? 真剣に考えたら、2つの結論に行き着きました。一つは、有名企業の子会社であること。もう一つは、コネ入社が多い会社であることです。子会社とはいえ有名企業の傘下なら一定の給料がもらえ、コネ入社が多ければ総じて社員のレベルが低い。問題児もいるから“窓際耐性”が高いというわけです」
この窓際転職を成功させるため、まずは片っ端から採用試験を受けた真鍋さん。複数の内定を得たのち、前述の条件に見合う会社を選別し、“逆採用”の格好で就職した。
「なかには高年収・好待遇の企業もあって、1000万円以上を提示してくるスタートアップ企業もありました。でも、そんな会社に入ったら馬車馬確定ですよ(笑)。それよりも魅力的に映ったのは財閥系不動産企業の子会社。しかも部署採用だったので、そこに決めました」
転職で重視したのは“いかにラクに楽しく働けるか”

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