「残りの人生には何の楽しいことも残っていない」結婚し、仕事と育児と家事を繰り返すだけの日々に嫌気がさす――小説『まだおじさんじゃない』【第二章・第二話】/鳥トマト
―[連載小説『まだおじさんじゃない』]―
結婚してからの僕は、まるで「完璧な家庭」という演劇の役者になったかのようだ――。アニメプロデューサーとして働く堅山賢一、39歳。子供を保育園に送り届け、会社へと向かう道中、同じことを繰り返すだけの日々にもどかしさを感じていた。
「このまま頑張り続ければ、いわゆる“勝ち組”と言われる人生を送るだろうけれど」――。『東京最低最悪最高!』が話題の人気漫画家・鳥トマトが“大人にならなければ”と自らを戒める中年の心の惑いを描く。


