更新日:2026年01月09日 20:23
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病院食を弁当に?地味な「銀カレイ照り焼き」定食を最大限楽しむ方法<人生最後に食べたい弁当は?>/久住昌之

『孤独のグルメ』原作者で、弁当大好きな久住昌之が「人生最後に食べたい弁当」を追い求めるグルメエッセイ。今回『孤独のファイナル弁当』として取り上げるのは『病院食』。果たして、お味はいかに?
久住昌之 孤独のファイナル弁当

病院食のお昼に出された「銀カレイ照り焼き」の定食。お弁当にする前の状態

孤独のファイナル弁当 vol.09 病院食を弁当にしよう!

 実は今入院しています。と言ってもこの原稿がSPA!に載る頃は退院しているだろうけど。網膜剥離の手術でした。  で、病院食ですね。おいしくないと評判の。味が薄いとみんな言う。  でもおいしいですよこの頃。まあ、自分の年齢もあるし、もともと味が濃いのと塩っぱいのはあまり好みじゃない。  50過ぎてから、ますます外食は基本ちょっと塩っぱいなぁ、油っこいなぁと感じる。  だから病院食のそこは全然ボク的には大丈夫。むしろ「なぁんだ、しっかり味付けしてるじゃん」と思うぐらいであります。  だけど、三度三度ベッドで病院食はさすがになんか、飽きる。醤油ラーメン食べたい。スパイシーなカレーライス食べたい。真っ赤なナポリタン食べたい。この3品は病院で出ない三大ランチですね。  まあ、そうは言っても郷に入れば郷に従えなボクは毎食、その日のごはんの「攻略」を楽しんでたんです。  でも心の片隅にこの連載があるんですな。(突然「ですな」。オヤジ~)  で、その日の昼食がこの「銀カレイ照り焼き」の定食だったのを見た瞬間、おっコレは弁当にできるぞ!と嬉しくなったのだ。

1958年、東京都出身。漫画家・音楽家。代表作に『孤独のグルメ』(作画・谷口ジロー)、『花のズボラ飯』(作画・水沢悦子)など。Xアカウント:@qusumi