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「約2000万円の退職金をもらい…2億円ほどの資産を築いていたのに」老後破産した夫婦の衝撃事例

晩婚化と高齢化に物価高や金利上昇が重なり、70歳前後で破産の危機に瀕する人が増え続けている。長く働いて稼ぎ続けるという解決策もあるが、実際にはシニア再就職市場は超狭き門。経済的不安に加えて病気や家族の問題まで抱える高齢者たちの現実を追った。

高齢者の破産者が増加傾向に

[70歳破産]の悪夢破産者の年代別の割合を見ると、近年、50代、60代、70代の破産者が如実に増えていることがわかる。30代、40代の割合が減っているのと対照的だ。その多くが低所得層と思われがちだが、実際には十分な蓄えがあっても老後破産するケースも少なくない。老後破産に詳しい社会保険労務士でFPの三角桂子氏が話す。 [70歳破産]の悪夢 「約2000万円の退職金をもらい、資産家の両親からの相続財産と合わせて2億円ほどの資産を築いていたのに、老後破産した夫婦もいました。原因は、旦那さんが後輩の誘いを受けて定年後に起業したこと。スポーツジムを開業したのですが、コロナ禍で会員数が激減。赤字を垂れ流して借金を抱えたうえに、奥さんに末期がんが見つかり、生活も破綻してしまった」 自己破産しても公的年金は差押禁止財産に該当するため受給できるが、家や車、有価証券などの資産を手放すこととなり、その後の生活は一変する。そのため、「個人再生」という方法を取る人も多いという。グリーン司法書士法人の市川有美氏が話す。 「個人再生なら住宅ローン以外の借金を5分の1程度に圧縮できるので、家を手放さずに生活を立て直すことができるのです。コロナ禍以降、当てにしていた退職金が減額されて老後の計画が狂い、カードローンで借金を膨らませてしまう高齢者が増えました。そういう人には50万~60万円の費用がかかってしまいますが、個人再生がオススメ。それでも立て直しが難しく自己破産を選択される方は、前後して生活保護を受給されるようになるケースが多いです」 破産しても、このように生活を立て直す方法があることは知っておくべきだろう。

「体を壊したら即破産」危機に瀕する高齢夫婦