年金手帳を担保に融資。高齢闇金業者が高齢者に闇の金利でカネを貸す!

超高齢化社会とともに、増え続ける高齢犯罪者。手を染める犯罪もドラッグの運び屋や闇金、闇名簿作成と広がりを見せ、集団化しているというのだ。カネのある高齢者を騙し、喰い物にする高齢犯罪者たち。真面目に生きてきたにもかかわらず、彼らはなぜ犯罪に走ってしまうのか? その手口とともに、闇老人急増の実態を追った!

【闇金融】

年金手帳を担保に融資。高齢闇金業者が高齢者に闇の金利でカネを貸す!

 増加する高齢犯罪者が手を染める犯罪として裏稼業人たちがまず口を揃えて挙げるのが、’10年6月の貸金業法改正の影響を受け、復活を果たした「闇金融」だ。

 元闇金業者のKは、高齢闇金業者が優秀な売り上げを誇る理由を「暇だから」だと言う。

「現在の闇金では、あまり高い金利を設定できないしガツガツ追い込めない。だから、退職した暇な老人を店長にして、小さな利息を取り立てさせる業者が増えた。彼らは時間があってそんなに欲がないから、小さな利息もマメに取り立てられるので、意外に堅実な成績を上げるんですよ」

 つまり、高齢者に出資するフランチャイズ展開型の闇金融なのだ。店長となった高齢者は、開業資金を貸与されたうえで、収益を上部組織に上納する。現場に立つ高齢者は「逮捕要員」でもあり、もし逮捕されたならば、トカゲの尻尾として切り捨てられてしまう。

 今回、そのフランチャイズ型の闇金業を始めたばかりという高齢者に接触。話を聞くことができた。

 東京都内の下町で闇金業を営む岸山良則(仮名・68歳)は「意外に充実してるよ」と語り、闇金開業に至った経緯を話してくれた。

「俺は元建築関連の職人だった。この業界は引退が早いからね。妻は早死にし、娘2人はもう嫁いじゃったから、暇で俺はパチンコにハマってね。それで朝、店の前で並んでると、ちょっと摘ませてくれる人(パチンコ資金を融資する闇金業者)が声を掛けてくるんだよ。けっこうアッチコッチからちょいちょい摘んで、娘からも毎月8万円小遣いもらってたからさ。これ以上迷惑かけられないって困ってたら『アンタが闇金やればいい』って誘われて、始めたんだ」

 もちろん金融業の経験は「借りる側」しかなかったが、問題はない。顧客開拓は”プロ”が行い、しかも多くの闇金融が「無担保短期融資」に対し、彼の客の多くは「有担保」。さらに「高齢者限定」なのだという。

「俺は指定された客にカネを貸して、回収するだけ。相手は俺と同じかもっと年上で”囲い屋”が囲っているジジイの生活保護費や、年金手帳を担保にカネを貸す。だから、年金と生活保護の支給日は忙しいね。滞納している客と一緒に郵便局なんかに行って、回収するわけだからさ」

 また、この仕事には充実感もあるという。

「俺もそうだったけど、老人には、どんなにカネに困っても誰も貸してくれない。だから、たとえ高利貸しでもカネを貸すと、感謝されるんだ。金額もパチンコ代や飲み代だから、返せないほどじゃない。変な話だけど、闇金を始めて寂しく思わなくなった。いいことやってるんじゃないかって思うことすらあるからね」

 最近は顧客も増え、上納金を支払っても、手元に月20万円近くは残るようになった。これまでの人生で逮捕歴もなく真面目に生きてきたが、逮捕されたらその時はその時と腹は括っている。

「この年で貯金も何もないと、自分がどうやって死ぬか考えるんだよな。娘らには見放されてるし、自分がどんな父親だったか考えたら、今さらヨボヨボになって『介護しろ』なんて言えねえよ。どうせ寂しく死ぬんだったら、刑務所の中でも変わらねえさ」

 そんな彼の最近の楽しみは、カネを貸している相手の高齢者と一緒にパチンコを打つことだという。

― 犯罪集団化する[(闇)老人]が急増中【2】 ―





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