ニュース

値段そのまま中身は減らす「ステルス値上げ」の知られざる内幕。“中の人”6名が明かす

 あらゆるものが値上げラッシュで市井の人々の悲鳴がこだまする一方で、価格はそのままにこっそり内容量を減らすステルス値上げも加速中だ。業界の内情を知る人々に直撃し、“上げ底弁当”もびっくりの話を聞いた。

「カカオの世界的高騰で1粒の容量を2g減らしています」

[ステルス値上げ]の内幕

※画像はイメージです

 ステルス値上げの波はどこまで広がっているのか――。本記事では“中の人”6人が匿名で暴露してくれた。  菓子メーカーで営業を担当する飯島圭吾さん(仮名・50歳)が明かしたのは、ギフト商品のステルス値上げ。  人件費高騰や2024年問題による配送費の上昇といった問題もあるが、根っこの原因は、昨年から顕著になった世界的なカカオの価格高騰だという。 「私の会社ではチョコレート1粒あたり1.5円ほどの価格上昇が起きています。そのため、1粒の重さを2g減らしたり、使用するチョコレート原料をベルギー産から日本産にグレードダウンしたり。  カカオ含有量が少ない原料を用いる商品も増えましたね。他社では箱や飾りの材質を下げて値段を据え置きしているところもあるそう。  ただ、そこまでしてもカカオの値上がりには太刀打ちしきれず、販売店もバレンタイン受注には慎重になっているようで、すでに例年より1割も売り上げが減ってしまいました」

「30種もの菓子パンのあんこや脱脂粉乳の割合が減っています」