「脳を活性化するには、刺激に溢れた“カオス”の中で生活しよう」脳科学者・茂木健一郎が語る
多忙すぎる仕事に、些細な家庭問題、複雑化する人間関係の構築と現代社会はストレスフルな要因に取り囲まれている。そんな窮地を救うのが「脳内麻薬」だ。ストレスを軽減し、やる気とリラックス効果を生む……。日常生活のちょっとした行動で脳汁を出す100の方法を紹介!
今回は、脳科学者の茂木健一郎氏に脳の状態を自己管理するコツについて聞いてきた。
ストレス過多な現代においても、脳の機能を最大化すればもっとラクに生きられる。そのためには、脳の状態をいかに自己管理できるかが問われているようだ。脳科学者の茂木健一郎氏が話す。
「本来、脳内麻薬と呼ばれる神経伝達物質や脳内ホルモンは、人のホメオスタシス(生体恒常性)を維持することが大きな役割。だから、苦しいことやツラいことなど課題を乗り越えるとその“ご褒美”として出現するのです。しかし近年は、スマホやゲームなど安易なトリガーが増えたことで、現実逃避の手段になっている人が多い。逃げるための脳内麻薬では、依存症リスクを高めてしまうだけです」
正しく脳内麻薬を分泌させるために、茂木氏は「常に行動を起こし、刺激に溢れた“カオス”の中で生活することが大切」と語る。