ヤクルト・宮本慎也「野村監督にセオリーの上を行く野球を教わった」
『週刊SPA!』6/19発売号の「エッジな人々」では、宮本自身がさらに細かく野球技術を解説! プロ野球ファンならチェックすべし! <本誌構成/ナノ・アソシエーション 撮影/渡部秀之 再構成/SPA!編集部>
先日の2000本安打達成の記憶も新しい、ヤクルトスワローズの宮本慎也選手。
PL学園、同志社大学、プリンスホテルを経て、ヤクルトスワローズに入団したが、社会人を経ての2000本安打は、古田敦也(元ヤクルト)に次いで2人目。さらに、41歳5か月での達成は史上最年長記録だ。
「常に意識しているのは、その場の『状況』に応じた打撃」と語る宮本。そのような考えに至ったのには、野村克也元監督の影響が強いという。
「(野村監督には)セオリーの上を行く野球を教わりました」と宮本はとても印象に残っているというシーンを語りだした。
「真中(満)が2番を打っているときのことです。ノーアウト1塁、2番の真中が左打席に入ります」
ランナーがいる状況なら、右側に打てば点に繋がりやすい。セオリーでは右打ちの場面だが、野村監督は「外に来るのがわかってんなら、三遊間にヒットを打て」と言ったという。
「この場面の『状況』は、引っ張りたい真中と、引っ張らせたくないキャッチャー。チームのために引っ張って進塁打がセオリーですけど、無理に外のボールを打つくらいなら、三遊間にヒットを打て、と。相手の考えを読んだうえで自分が動きなさい、ということですね。ランナー1塁、左バッターなら、誰もが引っ張ることを考えます。バッテリーは当然、引っ張らせたくないから、左打者の外に投げる。配球がわかるなら三遊間にヒットを打ちなさいと教わったんです」
相手がいて、状況は刻々と変化する。セオリーはもちろんあるが、それにとらわれることなく、状況に応じたプレーを積み重ねてきた宮本。その判断の数々が、2000本の記録を支えてきたことは間違いないだろう。
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